韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権があおる反日政策は大失敗に終わりそうだ。韓国からの訪日旅行客の支出額は大幅に減ったが、韓国以外からの訪日客で十分カバーし、全体では増加した。韓国人観光客が「カネを使わない」ことは統計でも明らかで、日本各地で「脱・韓国」が加速している。一方で韓国最大手の大韓航空が創業以来初となる「無給休職」を実施するなど、韓国経済にブーメランが突き刺さっている。

 観光庁の7〜9月期の訪日外国人消費動向調査(速報)によると、国・地域別の訪日外国人旅行消費額で、韓国は前年比32・4%減の915億円だった。

 これに対し、中国は22・3%増、タイは44・3%増となったほか、ラグビー・ワールドカップ(W杯)の出場国である英国、フランス、ロシア、米国、カナダ、オーストラリアなどが好調で、全体の消費額は9・0%増の1兆2000億円を記録。韓国が減った分を補って余りある数字となった。

 韓国人客の占める割合が高かった観光地でも新たな取り組みを進めている。九州地方では、ゴルフや温泉を目的に訪れる韓国人観光客が多かったが、鹿児島県では今月初旬、台湾のメディアを屋久島などに招き、雑誌やウェブに記事を展開する事業を300万円の補正予算の中で実施した。

 「韓国が政情的に不安定な状況なので、それ以外のところにテコ入れをしようというもの」と同県PR・観光戦略部観光課の担当者。ゴルフ場に国内客を誘致する計画もあるという。

 昨年度、韓国人観光客の宿泊が全体の約6割を占めていた大分県では、中国・上海で、旅館や遊園地など観光施設と現地の旅行エージェントをつなぐ商談会の開催を、当初の年内の予定から10月末に前倒しした。

 同県担当者は、「韓国のこともあったので、早く中国人客の取り込みをした方がいいと考えた」と語る。

 大分はラグビーW杯の開催地であることも追い風になった。「W杯中の外国人観光客が、韓国人観光客の減少を取り返す勢いだ。ラグビー特需の恩恵が切れないうち、多軸化しようと対応している」と担当者。

 韓国人観光客が減っても、「日本経済の被害度は極めて少ないのではないか」とみるのは、元商社マンで朝鮮近現代史研究所所長の松木國俊氏。「中国や台湾などからの観光客でカバーできていると思う。韓国人観光客が多い長崎県の対馬でも、痛手をこうむっているのは、韓国系のホテルや料理店、民宿などが多いようだ」と指摘する。

 観光庁の統計によると、観光・レジャー目的の一般訪日客1人当たりの支出額は、韓国が約6万5000円。台湾、タイなどアジア各国の支出額は11万〜16万円、中国は20万円を超えている。韓国は宿泊日数が短いこともあるが、買い物代が少ないのが目立つ。

 「中国人は裕福な人が観光に訪れる一方、韓国の観光客の場合、日帰り観光客も含まれていることもある。3割減もうろたえる必要はないのではないか」と松木氏。

 「日本ボイコット」の影響はむしろ韓国国内で大きくなってきた。

 韓国の航空各社は、日本便の運休や減便などの措置を取ったところ業績が悪化、無給休暇を実施する格安航空会社(LCC)も出てきた。

 15日付の朝鮮日報(日本語版)によると、大韓航空も、会社設立以来初となる3カ月の「短期無給希望休職制度」を実施すると発表した。日本への旅行ボイコットが本格化した7〜9月期の営業利益は30%超減っており、コスト削減を図るとみられる。

 韓国の航空各社は中国や台湾、東南アジアに活路を見いだそうとしているが、前出の松木氏は「中国や台湾の観光客を増やすのは容易ではない。韓国は日本より国土が狭いため、リピーターは多くないのでは」。

 韓国の世論調査会社「韓国ギャラップ」が18日に発表した文大統領の支持率は2017年5月の就任以降、最低の39%に下落した。不支持は53%で、9月第3週と同じ過去最悪だった。

 チョ国(チョ・グク)前法相が14日に辞任したことで、文政権が目指す検察改革に期待していた支持層が離脱した可能性があるというが、経済悪化への不満もさらに高まりそうだ。