あなたの知らないPTAの世界〜第3回〜

 

【第1回】PTA本部役員への道……それは、1本の電話から始まった!!

【第2回】PTAはやっぱりブラック!? 怒涛の忙しさのなか緊急事態発生!!

 

今年一年頑張れば、末っ子が中学を卒業するまで一切のPTA業務を免除される! そんな「永久免除(永免:えいめん)制度」を獲得するために、一年間この身を捧げる覚悟で臨んでいるPTA本部役員。

 

早々に娘がインフルになり、業務に参加できないというトラブルがありつつも、心強き仲間たちのおかげで乗り切ることができました。

 

そして、迎えた「恐怖のクジ引き」の日。

 

結論から言うと「思ったよりも、ずっと穏やかでスムーズだった!」という感想です。意外だったのが、クラス委員に立候補している人が想像以上にいたこと!

 

どうやら、クラス委員よりも疎んじられているのが、推薦委員(私に本部役員をやらないかという電話をかけてきた人)のようで、推薦委員のクジを引くくらいなら、クラス委員をやっておきたい!と考える人が複数いた模様。

 

推薦委員って、来年度の本部役員に立候補者がいない場合、自分たちで候補者を探して、当たって、説得して、期日までに決定しなくちゃいけないっていう心理的プレッシャーがハンパないらしい。あとは、見知らぬママにいきなり電話をかけることを苦痛に感じる人も多くて、敬遠されている役回りみたいです。

 

そんな推薦委員にクジで当たった人も、「あーあ」という表情をするも泣き崩れるまでは至らず。大きなトラブルなく終了しました。

 

この背景には、PTAスリム化によって全委員数がかなり減ったことが理由にあるのかなと思います。もちろん、委員数を減らしただけでなく、根本的なPTAの仕事自体も減らすべく動いているので、まさに理想としている「みんなが無理せず、楽しく参加できるPTA」に一気に近づけた!

 

そう思っていたのですが…。

 

 

続々と現れる敵(1)PTA委員から免れたい人々

先に委員選出を行ったのが、高学年。その数日後に低学年での委員選出が行われるスケジュールだったのですが、高学年の委員選出が終わった直後にPTA室を訪れたママがいました。

 

ママ「(ガラガラ)すみません…」

姐さん(副会長)「はい、どうしました?」

ママ「あの…じつは、家庭の事情で少し遠くから通ってるんです。だから、もしPTAの委員になっても活動ができないのですが。なんとかなりませんか?」

姐さん「えっと…もう少し詳しく教えてもらえますか?」

 

隣のテーブルで作業していた私とタロちゃん(会計)も、「ん? なんか面倒なことになりそう…!?」とアイコンタクトしつつ、そっと会話を盗み聞き。

 

どうやら、諸々の事情により隣の小学校区から通っているらしい。学校に頻繁に来るのは難しいし、住んでいるエリアも違うから、委員になっても仕事ができない、という言い分です。

 

姐さん「そうですか。ただ、その理由ですと免除対象にはならないので…」

ママ「では、もうすぐ仕事も始めようと思っているので、土日活動委員会に登録します(キッパリ)」

 

土日活動委員会というのは、仕事で平日のPTA活動に参加できない人のための組織。本来なら新学年になる前に申請する事前登録制で、委員選出のクジからは免れます。ただし、土日行事に関する仕事を一年に数回担当しなくてはいけません。

 

漏れ聞こえてくるそのママの名前を名簿で確認すると、低学年に2人、高学年に1人子どもがいることが判明。

 

ということは、さっき終わった高学年の委員選出ではクジに当たらなかったけど、数日後に控えている低学年の方では2人分のクジを引くことになりそうだから、今度こそ当たっちゃうかも!と焦って直談判しに来た…ということ?

 

だって、本当にPTA活動が難しければ、委員選出前に相談に来るよね?

 

姐さん「ご事情はわかりました。では、本来はフルタイムの方しか登録できないのですが、今回は登録可とさせてもらいますね。実際にお仕事を始められたときは、またご連絡ください」

 

さすがは姐さん。ちゃんと妥協案を見つけ、相手にPTA活動を無理なくしてもらえるよう話をまとめてくれた! 必要書類に記入して、ママがPTA室を出ていくと、開口一番、

 

「いやー、あの人、相当賢いな」と呟いたのは、にいやん(副会長)。

 

「今日の委員選出の様子を見て、次こそ当たるかもしれないって焦ったんだろ。姐さんが最初の段階で『わかりました、では免除でOKです』って答えてたらラッキー、ダメなら土日活動委員会に逃げようという策で来たんだな、きっと…」

 

なるほど。いろいろ事情があるのはウソじゃないと思うけど…なんとか委員から逃れようと抜け道を模索するとか必死だな! 後出しジャンケンぽくて納得いかない部分もありますが、ひとまず土日の活動はしてくれるわけだし、まあ、いいか。

 

と思っていたら、そのママが後日「PTA室で直談判したら、クジ引き対象から外れたー! ラッキー!」的なことを周りのママ友に触れ回ったという噂が…(怒)。

 

ちょい待てーい! 不承不承ながらも、どうにかそっちの主張を飲んで妥協案を出したのに、それはナシでしょ。おいコラ、ふざけん…(自粛)。

 

 

続々と現れる敵(2)仕事を理由にPTA活動を拒否する人々

 土日活動委員会といえば、こちらもツワモノ揃いです。

 

この委員会に登録しているのは、一部例外はあるけれど、基本フルタイムのワーママ。仕事をしながらのPTA活動になるので、クジで選出される委員よりも比較的仕事が少なめです。その分、登録している限りは毎年活動をやらなくてはいけないというシステム。

 

共働き家庭が増えてきた時代にあわせて、少しでも無理なくみんながPTA活動に参加できるよう、設けられた委員会です。

 

なんですが。

 

これまで、土日活動委員会のママたちに対して、なぜかPTA側がすごく下手に出てる感があったんですよね。活動の割り振りも、委員一人ひとりのリクエストを聞いて、できるだけ希望通りになるように何度も手紙のやりとりをして調整して。

 

「仕事抱えてるのに、PTA活動もしてもらってすみません…」みたいな思いがあったのかなぁ…。そこがちょっとおかしいなと今年の本部役員は思いまして、やり方を大きく変えてみました。

 

年間スケジュールの中から希望する活動を聞いた上で、最初のキックオフミーティングにて全活動の割り振りを決定。希望者が多い活動は、クジです。シンプルかつ平等な決め方。何回もお伺いを立てて、活動を決める…なんてやめました。

 

だから、このキックオフミーティングに欠席したら、どの仕事になっても文句なしですよ〜と断ったうえで進めていたんですが。案の定、出欠の返事もなく、当日も来なかったのに、後でブーブー言ってくる人がチラホラ。

 

「○○と△△を希望してたんですけど、☓☓になってます。どういうことですか?」

(だーかーらー、もし欠席したら、担当決めは一任してもらうってちゃんと断ったよね?)

 

「うちには受験生の子どもがいるし、仕事も忙しいんで、○○なんて無理です」

(それが理由!? 本部役員の中にも受験を控えた子どものママ、いますけど!)

 

「体が弱いから、△△の仕事以外に変えてください!」

(そういうことは、最初に言ってください。仕事が決まってから、しかも後々になって言うのナシ!)

 

「土日は予定もあるし、負担が大きいので、平日の仕事に振り替えてほしい」

(いやいやいやいや、だったら土日活動委員会にいる意味なくない?)

 

そもそも、LINEや手紙、電話などあらゆる手段を使って活動内容の連絡をしても、一切音沙汰なし、って人もわずかながらいるんです。このままガン無視を決め込んでたら、何も仕事しなくていいって思ってるのだろうか。なかには、活動日当日に無断欠席なんて人もいます。諸事情あるんだろうけど、それって、人としてどうなの? 仕事ではそんなことしないでしょ? マジ、PTA活動を舐めとんかい!

 

これはあくまでも私個人の印象だということ、そしてほとんどの人がしっかり仕事をこなしていることを強調した上で言いますが、往々にして専業ママよりもワーママの方が、PTAを敵対視してくる人が多いです。とにかく、「私は仕事してるんだから、PTAなんてやってられません!」っていう主張を掲げてくる。圧が強いんです。

 

いやいや私だって、原稿を毎日抱えながら、なんなら未就学児2人もいるなかで本部役員やってますけど! 忙しい忙しいって、ワーワー言うんじゃねぇ…このッ(自粛)。

 

 

PTAは悪なのか。誰のためにあるの?

 PTA活動の中には、全保護者対象のものもわずかながらあります。

 

たとえば、多くの学校で行われているのが、登下校の旗振り当番ですよね。年に1回だけ、旦那さんでも奥さんでも構わないから、ほんの10分協力してほしいのだけど、それすらも厳しいという人が一定数います。

 

「仕事で朝早いから、できません」と端から無理だとメールしてくる人。ご主人の協力が得られないか尋ねると、「夫には頼りたくない」と突っぱねる人。いろいろです。

 

正直、そんな面倒な業務は、外部に委託すれば? なんて声もあります。時代は変わってきているのだから、共働きでも参加しやすい活動を、というのは重々承知です。

 

でも、そもそもPTAって、嫌々仕事を引き受けてこなすものじゃなく、「愛する我が子の学校生活のため」にあるものなんじゃないかな〜などと思うのですよ。

 

できる限りの範囲でいいので、何かしら協力してもらいたい。決して強制することなく、ゆるくて楽しいPTA活動が理想!

 

まあ、私自身も去年までは「できるだけPTAに関わりたくない」と思ってた一人だし、これらのことは本部役員を引き受けてはじめて、わかったことなのだけど。

 

ちなみに、今年の状況しか知らないのでアレですが、たとえクジで選ばれてしまって本意でなかったとしても、委員さんたちの仕事ぶりが本当に本当に素晴らしい。めちゃめちゃ真面目に、PTA活動に取り組んでくれてます。いろいろと改善策を提案してくれる人もたくさんいて、感謝しきり。

 

仕事してる人、幼子を抱えている人、シングルの人、ほぼワンオペ状態で育児をしてる人…みんな環境はそれぞれだけど、子どもたちの学校生活のために、敵対視せずお互い協力しようよ?と思う今日このごろです。

 

さて、どんな主張をしてくる相手とも、どうにか揉め事を起こさないよう細心の注意を払いつつ、本部役員一同でPTA活動を進めているわけですが、じつはこれまでまったく知らなかった、想定外の大仕事がPTAにはあったのです。詳細は次回、しばし待たれよ!

 

 

(イラスト/環えり)

 

PTAはやっぱりブラック!? 怒涛の忙しさのなか緊急事態発生!!