ラグビーカナダ代表【写真:Getty Images】

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なぜカナダ代表は釜石でボランティア活動に参加したのか

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会では13日に予定されていたB組最終戦のカナダ―ナミビア戦が台風19号の影響で中止に。戦わずして無念の最下位が決まったカナダは台風の爪痕が残る釜石に残り、泥掃除などのボランティア活動に参加した。海外メディアやファンから称賛を集める中、LOジョシュ・ラーセンは理由を説明。「我々に対してアメージングであり続けてくれた」と日本愛を告白している。ニュージーランドメディア「ニュースハブ」が報じている。

 市街地の道路に汚泥が堆積した台風一過の釜石で、カナダの示した美徳は各国メディアが紹介。ラグビーの本場ニュージーランドでも注目を集めていた。

 記事では「ラグビーワールドカップのカナダ代表のナミビア戦はキャンセルとなった。その時、チームはサポートで反応した。台風の被害が甚大な場所のお掃除のお手伝いをしたのだ」と報じされている。

 カナダ代表の屈強な男たちは釜石市内でスコップやポリ袋を手に、泥を集めた。地元の人々の日常生活の回復に貢献しようとする姿は大会公式ツイッターなどで紹介され、その動画が160万回再生されるなど、感動の輪を世界中に広げている。

LOラーセンが明かす思い「彼らは我々に対してアメージングであり続けてくれた」

 なぜ、カナダ代表は地元の社会貢献に一役買ったのか。ラーセンは「午後は自由でした。試合でプレーできず、非常に落胆していましたが、お手伝いができて嬉しいです。彼らは我々に対してアメージングであり続けてくれた。せめてものことはしたかった」と語ったという。

 ラーセンは7-66で完敗した8日の南アフリカ戦で危険タックルで退場処分となった。だが、試合後に南アフリカのロッカールームを訪問。「面と向かって謝罪に来ました」「今大会の成功を祈っています」と異例の謝罪を行うと、南アフリカ側も拍手。チャージを受けたデュトイと握手するという男気で話題になっていた。

 大会直前からキャンプ地で地元の人々と絆を育んできたカナダ代表。温かい声援とサポートを続けた日本への恩返しで称賛を集めている。(THE ANSWER編集部)