【北京=西見由章】中国外務省の耿爽(こう・そう)報道官は14日、天皇陛下が即位を内外に宣明される22日の「即位礼正殿の儀」(即位の礼)に王岐山国家副主席が出席すると正式に発表した。

 王氏は習近平国家主席の特使として派遣され、安倍晋三首相との会談を予定しているほか北海道も訪問する。

 米中の対立局面が増える中で習指導部は日本など周辺国との関係改善にかじを切っており、6月の日中首脳会談では習氏が来春に国賓として来日することで合意。習氏の盟友で党最高指導部メンバーに準じる処遇を受ける王氏を特使として派遣することで、対日重視の姿勢を示す狙いがある。

 王氏は習指導部1期目に党中央規律検査委員会書記として江沢民元国家主席に近い大物政治家を次々と摘発する反腐敗闘争を展開し、習氏の権力基盤確立に貢献した。17年に党序列6位の政治局常務委員を引退した後も別格の存在として扱われている。平成2年の即位の礼に中国政府代表として出席した政治局員の呉学謙副首相(当時)より格が上となる。

 王氏が訪問する北海道は中国人の旅行先として人気がある。昨年5月に日本を公式訪問した中国の李克強首相も北海道を視察した。李氏は現地で、貿易摩擦を抱える米国を意識して北海道の農産物の輸入拡大をアピールした。