横浜の平田前監督(右)と金子前部長(C)日刊ゲンダイ

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【松坂、涌井、筒香を育てた 鬼の秘伝書】

何やってんだ横浜! 指導者問題で活動自粛の古巣に物申す

 私の古巣・横浜高は先月28日、硬式野球部の平田徹監督(36)と金子雅部長(42)を解任した。

 2人の野球部員への暴言、暴行の疑いが2日前の同26日に発覚。学校側が2人から事情を聴き、部員にもヒアリング調査を行った。平田監督が生徒の首のあたりをつかんだこと、金子部長が暴言を吐いたことが確認されたため、すぐに処分が決まったという。ただ、2人はまだ若い。あまりに早い決定に驚いた。

 2015年夏に渡辺元智前監督(74)の後を受け、平田監督、金子部長の体制になった。16年夏から3年連続で夏の甲子園に出場。今春のセンバツにも出場したが、今夏は準々決勝で県立の相模原に逆転負け。この秋も準々決勝で桐光学園に敗れ、来春のセンバツ出場は絶望となっていた。

 学校側は高山大輝コーチ(28)の監督代行就任も発表。筒香(DeNA)と同期で創価大から航空自衛隊千歳でプレーした性格のいい男だ。さらに葛蔵造校長(61)が部長に就任するというからまた驚いた。部長兼務は暫定的な措置で、来年4月までをメドに新体制を固めたい考えだという。

 選手たちが心配だ。横浜には全国制覇を狙う猛者が集まっている。今は再開しているが、活動自粛の期間、不安や焦りを感じたに違いない。

 私が横浜の部長だった06年5月、一部の野球部員が授業料や入学金の免除を受けていたと日本高野連に申告せず、日本学生野球憲章に違反していたとして、私は辞任に追い込まれた。春の神奈川大会準決勝への出場も辞退した。監督の渡辺は「憲章について認識不足だった」とコメントしていたが、正直なところ、「なぜ部長の私が引責なのか」と疑問に思ったのも事実だ。

■共学化へ女子生徒に人気らしいが…

 今だから明かす。辞任したのだから練習には参加できない。それでも私は、練習メニューを書いた紙を毎日、選手に渡していた。せっかく横浜を選んで入学してくれた選手を放っておくことはできなかった。1カ月を経て高野連に部長への復帰が認められた。

 今回の騒動で来春の入学が内定していた有望な中学生数人が入学を辞退したと聞いた。

 横浜は来年4月に男女共学となる。8月の説明会には720人の女子生徒が集まったという。甲子園の常連校なら「オール4」の女子生徒が入学するが、出場できなくなれば、女子のレベルも低下する。これが現実だ。

 野球部は今どんな練習をしているのか。私は今、臨時コーチとして全国を回っている。古巣の一大事。臨時コーチを頼まれれば、いつでも駆け付ける気持ちはある。

(小倉清一郎/元横浜高校野球部部長)