タジキスタンで始動した日本代表DF板倉滉(フローニンゲン)

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 今年9月からカタールW杯予選をスタートさせた日本代表だが、長距離移動のある欧州組にとっては代表とクラブの両立が大きなテーマとなる。中でも大事なのは、疲労を抱えて帰国しても所属先でスムーズに出場機会をキープし、再び代表に戻ってこられるかどうか。そういった意味では、前回初招集のDF板倉滉(フローニンゲン)は最初の関門をクリアしたと言える。

 フローニンゲン2年目を迎えた板倉は今季、8月3日のエールディビジ開幕節から全試合フル出場。7月に行われたコパ・アメリカを終えてチームに合流し、9月にはフルメンバーのA代表初招集を果たすなど、何度も長距離移動を強いられてきたものの、立派にオランダ1部クラブをセンターバックのポジションで支え続けている。

 日本代表の主将を担うDF吉田麻也は9月のミャンマー戦(○2-0)後、代表選手としての大事な資質に「代表とクラブのサイクルでパフォーマンスが落ちない、怪我をしない、さらに成長していくこと」という要素を挙げていたが、板倉もそうしたテーマを認識済み。タジキスタン合宿の初日、この“サイクル”への質問をぶつけてみると、次のような答えが返ってきた。

「自分もそう思っていた。いない間もチームは動いているわけで、その中で代表に来て、また帰ってから試合に出ることが大事だと思う。ここに呼んでもらったのに帰って試合に出られなかったら、次は呼ばれないという流れにもなると思う。シンプルにいまはここに集中するけど、チームに帰ってからもチームにフォーカスしてしっかりやりたいと思っている」。

 過密日程の中では「寝ること、ストレッチ、食事。初めてだったので、まずは基本的なことから意識していた」と普段以上のケアにもトライ。そうしたサイクルをこなすことで代表選手としての自覚も日々深まり、「試合になったら疲労は関係ないし、日本を背負って戦うからには負けていい試合はない」と力強い言葉も聞かれた。

 そんな板倉は12日午後、未明に到着したばかりのタジキスタンで最初のトレーニングを行ったが、フォーメーション練習ではボランチとセンターバックの位置でキレのある動きを見せた。DF冨安健洋の不在により出番が近づく中、「とにかくいまは良い準備をするしかない。チャンスが来た時にしっかり自分のプレーをするだけ」と地に足をつけ、15日のタジキスタン戦に臨む構えだ。

(取材・文 竹内達也)