提供:週刊実話

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 気温や気圧、湿度の変化が大きい時は、関節に痛みが生じやすくなります。これは気象によって病気になったり、悪化したりする「気象病」の一種です。

 古くはギリシャ時代から研究されており、20世紀前半にはドイツやオーストリアでも盛んに研究が行われてきました。

 季節の変わり目のような、体が周囲の環境に順応しきれていない時期は、特に気象病が起こりやすくなります。関節痛の他には肩こりやめまい、頭痛、腰痛といった症状があり、患者数は1000万人以上ともいわれています。実際には気温の変化よりも、気圧が下がり、湿度が上がる時、つまり低気圧が近づく時に一番痛みが強くなることが分かっています。逆にフェーン現象などで急に気温が上がる時にも、痛みやイライラが増えることもあります。

 関節痛や神経痛にお悩みの方から、「冬になると、ひざの関節や腰の痛みがキツくなりそうで怖い」といわれることがありますが、寒い地方の人に関節痛や神経痛が多いということはなく、気温の変化に体が順応するのが歳とともに遅くなるからです。

 また、気象病はストレスが原因で起きる場合もあります。そのため、季節の変わり目や天候が不安定な時は、なるべくストレスをためない生活を心がけましょう。特に、これからの季節は急に気温が下がることもあるので、寒いと感じたら無理はせず、部屋を暖かくし、着るものにも十分気をつけましょう。

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監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPはhttps://ijiri.jp