「『おはようございます! よろしくお願いいたします!』

 誰よりも元気な挨拶で彼女がセットに入ってくると、その初々しさに親世代のスタッフはもうデレデレ。でもカメラが回り始めると、瞬時に役柄に応じたテンションに変わる。“ザ・女優”ですよ」(ドラマ関係者)

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 清原果耶(17)の存在がクローズアップされている。

 NHK連続テレビ小説「なつぞら」で、主人公なつ(広瀬すず・21)と生き別れになった実妹・千遥役を演じた。


清原果耶

「なつと28年ぶりの再会を果たすドラマ後半では、30代の母親役でした。『17歳とは思えない演技が素晴らしい』という声が、NHKにも多く寄せられた」(同前)

 7月の初週に登場したときは10代だった千遥。その際と比べた表情、動作そして声の見事な“老けっぷり”が称賛されたのだ。

「朝ドラのキャストは、その人物の一生を演じることも多く、老け役の出来不出来は要となる。局内でも『こんな10代は久しぶり』と広瀬を凌ぐ高評価で、数年後には朝ドラヒロインの座を射止めるのではないか、という声も」(同前)

 2014年、12歳で受けたオーディションで3万人以上の中からグランプリを獲得し、芸能界入り。翌年、13歳の時に朝ドラ「あさが来た」で女優デビューを果たした清原。

 昨年夏には「透明なゆりかご」(NHK)で連続ドラマ初主演。今年の夏は朝ドラと同時進行でNHK・BS「蛍草 菜々の剣」で本格的な時代劇に初挑戦し、主人公を演じた。

「もとは武士の娘で“戦う奉公人”の役。殺陣の稽古には10日以上を割きました。ダンスで鍛えたしなやかさと体力で、あっという間に殺陣の型を吸収。本人が学びたがったのは和装での所作でした。『これで合っていますか? おかしくないですか?』と、演出家や共演者に教えを請うていました。ものすごく熱心です」(NHK関係者)

撮影の合間には女子高生らしく……

 日頃は実家のある大阪と東京を行き来する高校3年生。撮影の合間にはJKらしく、笑顔ではしゃいでいることが多いという。

「作品によって表情や演技のアプローチがまったく違う。映画を観た後で『あ、あの役は清原果耶だったのか』と気づくことがある。

 ちょっと褒めすぎかもしれませんが、思い起こすのは往年の原節子。どんな役にも染まれる無垢さと、役を深く理解できる頭の良さが両立している。若手では数少ない“スクリーンで観たい女優”です」(映画ジャーナリスト・宇野維正氏)

 来春、高校を卒業したら東京で女優活動をフル展開させる17歳。だがこの大器は、目下主演映画を撮影中の一方で、10月クールの連ドラ「俺の話は長い」(日本テレビ)では不登校の中学3年生を演じる予定だ。

 JK(常識的に考えて)、すでに日本一多忙なJK。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月3日号)