米FRB、日銀に類した長短金利操作検討の必要=ミネアポリス連銀総裁

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[11日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は11日、連邦準備理事会(FRB)は日銀が金融政策の一環として採用している長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)に類した政策を検討する必要があるとの考えを示した。

カシュカリ総裁はニューヨークで開かれた外交問題評議会(CFR)の会合で、「新たな政策措置の1つとして、イールドカーブ・コントロールの可能性を分析する価値がある」と述べた。

その上で、FRBが日銀のように10年債利回りを操作の対象とするのは好ましくない可能性があるとし、 「(イールドカーブ・コントロールは)複雑で、リスクを伴わないわけではない」としながらも、「検討の価値はある」と述べた。

イールドカーブ・コントロールについては、パウエルFRB議長も今週に入り、FRBが検討する可能性があることを示唆している。

日銀は長短金利操作のほかにマイナス金利政策も採用しているが、FRBは景気刺激に向けマイナス金利政策を採用する前に利下げと量的緩和を実施するとカシュカリ総裁は述べ、マイナス金利政策についてはそれほど支持を示さなかった。

ただ、経済を活性化させ、労働参加率と賃金を押し上げるために米金利を引き下げる必要があるとの考えを改めて強調。賃金の伸びが3.5─4%に達すればインフレ押し上げに寄与するため、この水準に達した時点で利上げを支持するとの考えを示した。

FRBは9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定。[nL3N2693NC][nL3N26U3RW]今月のFOMCでも今年3回目となる利下げを決定するとの観測が高まっている。

カシュカリ総裁は10月の利下げを支持する公算が大きいとしながらも、いかなる追加利下げも経済指標に基づき、かつ米中貿易戦争の動向を見極めた上で決定される必要があるとの考えを示した。

トランプ米大統領が繰り返しFRBを批判していることについては、金融政策担当者は政治に関与しないとし、「ノイズが大きくなればなるほど、金融政策担当者はデータを注視する」と指摘。こうした指針が振れることはないと述べた。

このほか、貿易戦争に対応するに当たり金融政策は正しい政策措置ではないが、金融政策はFRBが持つ唯一の措置であると指摘。貿易戦争がもたらす心理的な衝撃、および経済への波及をモデル化することはできないとも述べた。

また、50bpの利下げで経済にショックを与える時期は過ぎたとし、貿易戦争がどのように収束していくのか、もしくは継続していくのか、注視する必要があると述べた。

カシュカリ総裁は今年のFOMCで投票権を持っていないが、来年は投票権を持つメンバーになる。

*写真を追加しました。