“短期決戦仕様”の菊地絵理香が好発進(撮影:鈴木祥)

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<スタンレーレディス 初日◇11日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6572ヤード・パー72>
菊地絵理香が猛チャージをかけた。非常に強力な台風19号接近のため、第2ラウンド、第3ラウンドの開催が危ぶまれている「スタンレーレディス」の初日に、5アンダー・2位タイと好発進。2年ぶりとなるツアー4勝目へ向け、大きなアドバンテージを握った。
選手たちはこんな強い雨のなかプレーしていました【大会ライブフォト】
スタートから前のめりで攻めた。好調のショットも相まって前半だけで4バーディを奪取すると、後半も11番で3.5mを沈めるなど2バーディ。雨脚が強まった最終ホールでティショットを曲げてボギーとしたが、優勝をうかがえる位置で、納得のホールアウトとなった。
いつもの菊地ではない、リミッターを解除した攻撃的なスタイルで18ホールを駆け抜けた。「短縮試合になることは頭にありました。だからガンガン行って、悪い方に転がったら仕方ないと思って臨みました」。強い覚悟はマネジメントも大きく変えた。「3日間なら“ここはグリーンの真ん中でいいよね”と守るところも、今日は攻めました」。
1日あるかないかでは、大きく違う。「多少ピンチでも賭けでいきました」といつもならクレバーにパーを獲りに行くところでも、果敢にバーディを狙いにいった。この日の17番では深いラフに入ったが、「ギリギリを狙いました」とピン2mに。バーディパットは決められなかったが、パーセーブ率8位のいつもの菊地ではまず見られない攻め方だ。
攻撃性を後押ししたのは、“公言できるほど”の好調ぶりから。「パッティングもアイアンも感触がいい。ウッドもイメージ通り打てている。口に出せるくらい、調子がいいということです」。普段どちらかといえば自己評価の厳しい菊地がここまで話すほどの状態。逆に言えば攻撃的な姿勢が、調子をスコアに結びつけたともいえる。「先週も調子が良かったのにスコアに直結していない感じがありました。でも、今日は久々にスカッとしたゴルフができました」。調子と攻撃的なスタイル。2つがかけ合わさって、好発進という化学反応を生んだ。
「ダメなら仕方ない」と覚悟してまで果敢に攻めていったのは、もちろん勝利のため。「短縮競技では攻めていかないと勝てません。そこそこでいいなら別ですが、私は勝ちたいです」。控えめな菊地がハッキリと頂点への思いを口にした。(文・秋田義和)
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