全国ネットの大手や地場同業者との競合激化、資材価格の高騰で収益は悪化していた

 サンキョウハウジング(株)(TDB企業コード:623069638、資本金1000万円、広島県福山市南蔵王町2-4-5、代表中川克之氏、従業員20名)および関係会社のサティスデザインホーム(株)(企業コード:805000097、資本金300万円、同所、同代表、従業員10名)、(株)フジミコーポレーション(企業コード:173008501、資本金300万円、広島県福山市東川口町2-1-18、同代表、従業員2名)の3社は、10月10日に事業を停止し、事後処理を中川祐介弁護士(広島県尾道市東御所町1-20、弁護士法人岡野法律事務所尾道さくら支店、電話0848-38-1500)ほか1名に一任、自己破産申請の準備に入った。

 サンキョウハウジング(株)は、2000年(平成12年)9月に設立された木造建築工事業者。自社ブランドの注文住宅「SATIS(サティス)」のほか、豊富な商品住宅「casaシリーズ」の新築・リフォーム工事を主体に、宅地分譲も行っていた。広島県東部や岡山県西部をエリアとして、耐震性・断熱性が高く、国産ヒノキを用いた戸建住宅やローコスト住宅などを数多く手がけて業容を拡大し、2018年8月期には年売上高約18億1300万円を計上していた。

 しかし、売り上げを拡大させる一方で、全国ネットの大手や地場同業者との競合激化や資材価格の高騰などもあり収益性は振るわず、財務内容が悪化していた。この間、広告宣伝費などの経費削減を図る一方で、2016年5月に住宅リフォームの相談や住設機器の展示場「リフォーム&グリーンビレッジ」を新設して需要を喚起していたが奏功せず、借入金の返済や在庫負担が重荷となるなか、ここにきて事業の継続が困難となった。

 サティスデザインホーム(株)は、2006年(平成18年)4月に設立された木造建築工事業者、(株)フジミコーポレーションは、2013年(平成25年)1月に設立された土地売買業者で、ともにサンキョウハウジング(株)と連携して事業を展開していた。

 負債は、サンキョウハウジング(株)が2018年8月期末時点で約21億4700万円、サティスデザインホーム(株)が2019年2月期末時点で約8億8100万円、(株)フジミコーポレーションが2018年12月期末時点で約1億9200万円、3社合計で約32億2000万円。