5回、重盗を許した島本。右奥は亀井

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 「セCSファイナルS・第2戦、巨人6−0阪神」(10日、東京ドーム)

 土俵際に追い込まれた。阪神が巨人に完封負けを喫して連敗。優勝チームに与えられるアドバンテージの1勝含んで3敗となった。

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 五回、巨人にダブルスチールを決められたシーンがこの1、2戦を象徴していたように思う。もう好き放題にやられてしまっている。やはり初戦で望月を先発に立て、相手に流れを渡してしまったことがすべてだ。

 短期決戦では「ミスが命取りになる」という格言があるように、一つのミスで相手に流れが行ってしまう。CSのファイナルSという舞台で相手は優勝チームの巨人。経験が乏しい望月を先発起用して、一度手にした主導権を簡単に手放すような野球はしていない。いわば優勝チームの野球、“普通の野球”をしている。

 先発ピッチャーがしっかりと試合を作る。打線はやるべきことをやって着実に得点を奪っていく。一方で阪神は奇襲的に先発を早い回で降ろして継投に入るが、やはりファーストSで投手をつぎ込んだダメージが出てきている。中2日での先発だった高橋遥が、初回、亀井に内角直球をきれいに右翼線へ引っ張られたことで、相手ベンチは「ボールが来ていない」と思ったはずだ。ガルシアにしても、島本にしても球威は感じられなかった。

 さらに3戦目の予告先発は青柳。巨人打線は左打者を並べてくることが予想される。仮に早い回からの継投を想定した場合、この試合はガルシア、島本、岩貞と左ピッチャーをつなぐ必要があったのか。第3戦に備えて右投手をつぎ込み、少しでも消耗を避けるという選択肢もあったのではないか。

 この2試合を見る限り、相手とがっぷり四つでは組めない。それだけ力の差があるように感じる。相手に渡してしまった流れを引き戻すことは容易ではない。だからこそ、もうめちゃくちゃやるしかない。なりふりかまわず得点を奪い、相手を抑えに行く。そういう姿勢で戦う。それしかない。(デイリースポーツ評論家・岡田彰布)