音楽フェス好きの知人に「なぜフェスが好きなの?」と理由を聞いたら「身体全体で音楽を感じられるから」と教えてもらったことがあります。確かに屋外の開放的なスペースでは、スピーカーから飛んでくる大きな音は耳だけじゃなくて身体全体に振動が伝わってきますよね。そんなダイナミックな音体験を自宅でも気軽に再現するために開発されたのが「Woojer Edge」シリーズ。Kickstarterでは目標金額を大幅に上回り、1億8000万円以上の開発資金を集めています。

昨年、Woojerチームは同クラウドファンディングサイトで振動ベスト「Woojer Vest」とストラップ型の「Woojer Strap」を販売しましたが、Edgeシリーズではそれらを小型化して、製品名もそれぞれ「Vest Edge」と「Strap Edge」になりました。ただ小さくなっただけでなく、音に対する振動の遅延が減少した一方、軽量化と振動の性能も上がっています。

同シリーズのなかでも注目は「Strap Edge」。特許取得中のハプティクスを搭載したこのデバイスを胸の周りや腰回りに取り付けることで、音と連動した振動(最大500Hz。可聴下音の振動〔1~20Hz〕を含む)を身体に伝えてくれるのが特徴です。デザインもスタイリッシュで、外出時に肩から斜めがけにしてもカッコ良さそうで違和感がありません。落ち着いた配色なので、どんな服にでもマッチしそうなのがありがたいです。Kickstarterにおける通常価格はStrap Edgeが約1万3000円で、Vest Edgeは約3万8000円なので、価格的にも前者のほうが魅力的でしょう。

 

Edgeシリーズは、Bluetooth 5.0、3.5mmジャック、もしくはUSB-Cを使って様々なデバイスと接続して利用することができます。バッテリーは8時間の持続稼働が可能で、身体に向けて振動を発するデバイス自体は「100%無音」とのこと。

このような性能を持つEdgeシリーズは音楽はもちろん、VRゲームや通常のビデオゲームの臨場感を圧倒的に高めてくれそうです。米Forbes紙は「Woojerは映画やゲーム、音楽の体験を永久に変えてしまうだろう」と評価。Redditといったオンライン掲示板でもVRゲームユーザーを中心に好意的な感想がたくさん書き込まれているんですね。

 

また、インスタグラムで「#woojer」と検索すると旧式モデルを試すユーザーたちの画像や動画がたくさん見つかります。そのなかには耳が聞こえない友人にプレゼントして初めて音楽の振動を体験させた瞬間、Woojerを装着してドラム演奏している様子など微笑ましい映像も。

プロトタイプは既に完成されており、様々なトレードショーでお披露目されています。試してみた人たちの多くは目を大きく開いて大興奮。音の世界に深く没入できるEdgeシリーズの発送は今年12月の予定です。クリスマスプレゼントにいかがでしょうか?

 

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