ルヴァンカップの第1戦で鹿島に逆転勝利した川崎。復調の気配が漂う。写真:徳原隆元

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[ルヴァンカップ準決勝第1戦]川崎3-1鹿島/10月9日/等々力
 
「点を取れるという感覚はありました」
 
 試合後の川崎のCB谷口彰悟のコメントだ。なんだか久しぶりに“川崎らしい”言葉を訊いたように感じる。
 
 ルヴァンカップ準決勝第1戦で鹿島とホームで対戦した川崎は、3-1で逆転勝利。開始10分に先制される展開も「比較的落ち着いていました」(谷口)とボールを冷静に回しながらチャンスを窺うと、82分に脇坂泰斗が勝ち越し弾を決め、85分には阿部浩之が続いた。
 
 さらに脇坂のゴールを演出したのはこの試合が復帰戦で、79分に登場した大島僚太だったこともチームとして非常に大きい。2年ぶりの決勝進出へ弾みのつく一勝となったと言えるだろう。
 
 振り返れば、ACLはグループステージで敗退したが、リーグ戦は勝ち切れない試合もあったものの、20節までわずか1敗と、順調な歩みを見せていた。しかし、ACLの日程上、7月末に行なわれた16節の広島戦に敗れると、その広島戦から2勝3分4敗。まさかの失速を見せ、天皇杯も敗退した。
 
 それでも28節の湘南戦に5-0で快勝すると、前述したようにルヴァンカップの鹿島戦は逆転勝ち。司令塔の大島の復帰もあり、チームはここにきて好循環を掴みつつあるように映る。鹿島戦では昨季MVPの家長昭博の動きにキレがあり、守田英正もプロ初ゴールを挙げるなど、各選手のパフォーマンスも上がって来た印象だ。
 
 もっとも目指すリーグ3連覇への道のりは険しい。今後、広島(11月2日/ホーム)、鹿島(11月9日/アウェー)、横浜(11月30日/ホーム)と上位陣との直接対決を制すれば、流れが大きく変わる可能性はあるが、浦和がACLで決勝に進出した場合は、11月2日に広島戦、11月5日に浦和戦、11月9日に鹿島戦と、中2日と中3日で試合にをこなす“ハードな3連戦”を勝ち抜かなくてはいけないのだ。
 
 川崎はひとつの負けが致命傷になり得る状況で、ほかのチームの取りこぼしにも期待をしなくてはいけない。その苦境を乗り越えていけるのか。復調の気配がある川崎の終盤戦の戦いには注目したい。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)