8日の参院本会議では、安倍首相をヨイショしまくり(C)日刊ゲンダイ

写真拡大

 関西電力幹部らが福井県高浜町の元助役、森山栄治氏から多額の金品を受け取っていた「原発マネー還流」問題が、永田町で急拡大している。稲田朋美幹事長代行が、森山氏が顧問などを務めていた会社から献金を受領していたことが発覚したが、安倍首相の“腰巾着”である世耕弘成参院幹事長も森山氏絡みの資金を受けていた。

政界に飛び火 原発マネー“還流”で関電が挙げた議員の名前

 世耕氏が代表を務める資金管理団体「紀成会」は2012〜15年、森山氏が非常勤顧問を務め、原発関連事業で業績を伸ばした「柳田産業」(兵庫県高砂市)の幹部から4年間で計1050万円のカネを受領。内訳は同社社長の柳田祐一氏から600万円、別の幹部3人から計450万円だった。1971年設立の同社は、14〜18年度に関電側から約149億円分の原発関連工事を受注した。

 問題は13年分の献金だ。柳田社長と別の幹部1人は2月20日、他の2幹部は6月5日に寄付している。政治資金規正法は、資金管理団体が「企業・団体」から寄付を受けることを禁じ、個人献金のみを許している。同じ会社の4幹部が2日に分けて拠出した寄付は「個人献金」を装った事実上の「企業献金」と見られても仕方がない。

 世耕氏は12年に官房副長官就任以降、原発再稼働に前向きで、14年には、福島原発事故の影響で停止していた茨城県の新型原子炉について「早期の運転再開が必要」と発言。16年に原発政策を所管する経産相に就任した。森山氏が顧問を務め、原発関連事業で稼いできた会社からカネを受け取るのは“癒着”を疑わせる。

 世耕事務所は、「いずれも純粋な個人の支援者の方からの寄付であり、企業献金であるとは認識しておりません」「森山氏との面識は一切ありません」と回答。柳田産業の担当者は、「取材はお断りしている」と回答拒否だ。政治資金に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏がこう言う。

「本当に個人の自由意思に基づく『個人献金』なら、同額の寄付が同じ日付で支出されるのは不自然です。会社として寄付を拠出した疑いも生じるので、世耕事務所は会社側に内部調査を依頼し、事実関係を明らかにした上で合法性を証明すべきでしょう」

 原発の黒いカネはどこまで拡散しているのか。計り知れない。