この秋も魅惑の新製品が続々と登場してきました。そんななかでも「買って絶対後悔しない」、すなわち“鉄板モノ”をジャンルごとにセレクトし、お届けします。今回はボードゲーム編。

 

本誌ホビー担当 保谷恵那の「激推し」

戦略ゲームはあまり得意ではなく、普段はパーティゲームを好んで遊んでいます。一番得意なゲームは「SET」。

 

「陣取り、競り、拡大再生産といったボドゲの醍醐味が詰まってます!」

アークライト

「電力会社 充電完了!完全日本語版」

実売価格5500円

発電所を建設し、街に電気を届ける名作ゲームの最新版。電力供給の過程では、資源を獲得するためのオークションや、発電所の陣取り合戦などが繰り広げられます。多くの街に電力を供給するほど、収益が増えます。マップはドイツとアメリカの両面仕様。

●プレイ人数:2〜6人●プレイ時間:120分●対象年齢:12歳以上

 

絶版モデルが、日本語新版としてついに登場!

ボードゲーム大国・ドイツの人気ゲームデザイナー、フリードマン・フリーゼの最高傑作とも呼び声高い「電力会社」。日本語版は絶版となり長らくプレミア化していましたが、ドイツ語版(初版)が発売15周年を迎えた今年、ついに新版が発売されました。

 

本作はじっくり遊びたいゲーマー向け、いわゆる「重量級」ゲーム。しかしいざプレイすると、普段はパーティ系ばかり遊んでいる筆者でも理解しやすい、シンプルなルールです。それでいて、人気ジャンル“陣取り”、“競り”、“拡大再生産”のシステムがしっかり盛り込まれています。

 

ゲームの目的は発電所を建設し、街に電力を届けること。ニッチだが、現代的でイメージしやすいテーマです。電力網は自分の発電所と隣接する街に新たな発電所を作って広げますが、低コストのエリアほど多くのプレイヤーが狙いやすく、“陣取り”合戦が発生します。

 

また、発電所の資源や電気供給量を表す「発電所カード」を“競り”で獲得。コスパの良いカードほど高騰しやすく、無理に獲得すると後々のアクションで資金不足になり、そのさじ加減が悩ましい。

 

そして資源を購入し、それを燃料として電力供給→収益を得て新たな発電所を建設という“拡大再生産”を行っていきます。重量級ゲームはこれが複雑なものが多いが、本作では簡単なステップで済みます。

 

これらに加え、本作独特のふたつのルールがポイントです。ひとつ目は1ラウンドごとにプレイ順が入れ替わる点。発電所の数が多い人の手番が先になるため、他プレイヤーの動きに展開が左右されます。なお、資源購入の順番はその逆となり、劣勢の人が有利になる場面も。ふたつ目は、「より多くの街への電力供給」が勝利条件である点。規定の数まで発電所を作るだけでは意味がなく、思わぬ逆転勝利につながることがあります。

 

プレイ人数や発電所カードの引きによってもゲームの流れは大きく変わります。プレイ時間は2時間以上かかりますが、何度でも遊びたくなる、不思議な魅力を持った作品です。

 

自分の発電所を増やして電力網を広げる陣取りバトル

発電所の建設には、都市+都市間に書かれた数字ぶんのコストがかかります。数字の小さいエリアがトクですが、陣取り争いは激しくなります。

 

電力供給に欠かせない発電所カードは競り落とす

発電所カードは左上の数字を最低価格とし、オークション形式で獲得。基本的に、数字が大きいカードほど電力供給量が多いです。

 

資源の買い付けを行い、街に電力を供給して収益化!

資源は石炭、石油、燃やせるゴミ、ウランなどで、手札の発電所カードと同じものを購入可能。燃料に使い発電させると収益に。

 

●構成/えんどうまい、酒井麻里子●文/ゲットナビ編集部、酒井麻里子、田中真紀子、平島憲一郎●撮影/篠田麦也、高原マサキ(TK.c)、福永仲秋(ANZ)