ミラクルタイガース!土壇場で全然負けない阪神がCSファーストステージも突破し、1985年日本シリーズ再現へまた一歩前進の巻。
ミラクルタイガースと1985年の再現や!

ランチタイムに野球談議をする会社の同僚のオジサンは阪神ファンです。今年の春先は「矢野の笑顔は最高だよキミ」「大山はねぇ、秋もいいんだよキミ」「近本は当たり当たり1位だわなキミ」と全力阪神ポジ情報で僕の腹の底を楽しませてくれていました。僕はそれをカワイイなと思って微笑ましく見ていました。

やがて夏がくるとオジサンの阪神情報は自虐モードに突入しました。投手陣へのある程度のポジと打線に対する全力のネガ。そんななか、わずかな光を求めて「近本の盗塁はすごいんだよキミ!」と言い出すところに、「今何個です?」「ちなみに西武の金子は」「まぁまぁッスね」とカウンターパンチを当てるとシュンとなっていました。僕はそれを見てちょっとカワイソウだなと思っていました。

しかし、秋。オジサンは広島が最終戦で自力でのCS進出を逃した途端、ギラギラし始めました。投手陣については「盤石」というワードを振りかざしながら、継投に入れば「1点もやらぬ」と圧倒的な自負を見せています。野手陣については「切れ目がない」という新たな切り口でポジ展開を開始。「2割5分くらいがズラッと並んでるだけじゃないですか!」などと言おうものなら、「新・猛虎打線のつなぎの野球」などとまるで話を聞いていない返答をするようになってきました。

「阪神ってそういうチームじゃないでしょ!」
「投手陣を中心に守りの野球をするんじゃない!」
「阪神ってのは大阪のダメなところの結晶で」
「にぎやかさと大らかさとガサツさ」
「常に頭のなかには六甲おろしが鳴り響き」
「パンパンパパーンパーパパパパパパーン」
「よっしゃいてもうたるでーーー」
「パンパンパパーンパーパパパパパパーン」
「バックスクリーン3連発や!」
「はーんしーんタイガース!」
「みたいなチームであってほしい!」
「猛虎打線ってキャラクターを大事に!」

僕の熱い訴えに対してオジサンは「うん、でも、甲子園じゃホームラン出ないしね」と今さら急にパークファクターみたいなことを言い出します。いや、ずっと前から同じ球場で猛虎打線やってたんとちゃうんかいとは思いますが、あまりに真っ当なので僕も金属バットの使用とかラッキーゾーンの設置くらいしか提案できません。

そして10月、オジサンは完全にイキり始めました。オジサン曰く、「ミラクルタイガース」。「いやぁもう今年は大満足だよ!」と言いながら、だんだん日本シリーズの思い出とかを語り始めるようになりました。最近よく出るキーワードは「1985年」「ロッテは強かった」「名将・矢野は短期決戦に強い」といったあたり。僕は腹の底で「うわぁ…完全にシリーズを意識し始めてる…」と思いますが、熟考の結果思ったのです。「大歓迎だな」と。

今年のシリーズはパ・リーグ側が土日開催となる日程で相手が甲子園でも大きな影響はないですし、そもそも我が埼玉西武ライオンズがシリーズに出なければ別にDAZN観戦でもいいやという話。もしも阪神がシリーズに出てくるならば、そして西武がしっかりとシリーズに進めるならば、これは1985年の再現ができるじゃないかと。ちょっと前までは1998年の再現を横浜とやるつもりでしたが、阪神でもいいなと。むしろ1年間ポジられつづけた阪神投手陣と、強力西武打線の対決というのも悪くない。よしんば西武がCSで負けたとしても、毎年お得意の「うちのソフバンがやる」精神で打倒セ・リーグを誓えばよいだけのこと。ノーリスクでワクワク感がグッと増してくる展開じゃないですか!

↓ミラクルタイガースが雨中の決戦を制して、ついにCSファイナルステージまで進出!

うへー、まだ負けないのかー!

よーし、これは日本シリーズでライオンVSトラをやるしかないな!

阪神・鳥谷のラストゲームは西武がお相手しますよ!



7日のCSファーストステージ第3戦。初戦の1-7からの大逆転勝ち、第2戦も9回に同点弾が飛び出すなど阪神のミラクルは勢い衰えることがありません。オジサンがよく言っていた「ハマスタのベイはカモ」という言葉がだんだん現実味を帯びてきました。

この日は始終雨が降っているような展開であり、もしも雨天コールドならば状況によっては「規定により横浜が勝ち抜け」というパターンもあり得ます。5回表裏が終了した段階で、横浜はコールド即勝ち抜けの権利を一瞬手にしました。2位で進出の優位はまだわずかに残っています。

スタンドのお客さんはかっぱをまとい、ベンチ前では盛んに雨水を拭う姿が。そして中継のカメラもわざわざレンズに落ちる水滴を映して「結構降ってますよ」をアピールしてきます。2年前には雨の甲子園で文字通りの「泥仕合」を演じた両者。あの試合のあと1ヶ月ほど阪神園芸ポジ自慢を聞かされつづけた記憶が甦ってきます。「阪神園芸は絶対に試合を成立させる」という誇らしい顔に、「屋根があれば別に園芸などおらんでも…」と言うことなどできません。阪神園芸最高。阪神園芸最高。阪神園芸最高。と繰り返すのみ。

すると、雨天コールドの予感ちらつく6回表、阪神は先頭の高山が二塁打で出ると、つづく梅野が送りバントで一死三塁。この手堅い野球が功を奏し、何とつづく木浪の打席で、横浜・国吉が投じた真っ直ぐはワンバウンドしてあらぬ方向へ。ここはキャッチャーが身体で止めたかったところですが、さすがにバウンドが手前すぎて止められず。三塁ランナーが生還し、阪神が先制します。むむむ、これはむしろ阪神園芸には帰ってもらったほうがいいかもしれない状況になってきましたよ!

↓阪神ベンチ楽しそう過ぎるだろwwwww

くーーー、今日はこの話を会社のオジサンに聞かされるのか…!

最近ずっとこんな顔してるからな…!




それでも横浜も粘りを見せ、7回裏には阪神の守りのミスもあって同点に追いつき、なお一死満塁という攻勢に。すでにマウンドに土を盛ったりしている状況。追いついたことで再び雨天コールド逃げ切りというパターンも見えてきました。いっそ雨がもっともっと強くなればいいのに…そんな祈りも天に捧げられていきます。

しかし、阪神は自慢の投手陣を送り込み、この大ピンチをしのぎきります。阪神ドリスが投じるフォークボールをワンバウンドでもしっかり止めるキャッチャー梅野。先ほどは横浜に後逸があっただけに、その差が目立ちます。「バッテリー中心に守りの野球」とか阪神じゃない感しかありませんが、お見事でした。

そして「阪神じゃない感」しかないチームは、つづく8回表の攻撃で全然猛虎打線じゃない攻撃を披露。死球で出たランナーを盗塁で得点圏に進めると、再び横浜にワンバウンド後逸のミスが出てランナー三塁に。ここで阪神・梅野はキッチリと犠牲フライを打ち上げ、ノーヒットで勝ち越しの1点をもぎ取ります。全然猛虎じゃないけれど、勝利が見えてきました。

「まだ間に合うぞ!」「裏の攻撃が終わるまでに雨天コールドにするんだ!」「もうなりふり構ってられない!」という声が響くなか続行された試合。阪神は8回から藤川球児を投入する勝負の采配を見せ、藤川は回跨ぎの2イニングをシャットアウトします。マウンドが雨でグズグズになりながらも、フォークを投げ込む藤川。都合6球ワンバウンドがありながらもそれを止め切った梅野。虎の子の1点を守り抜いた阪神…その意味では猛虎じゃないけれど「トラっぽい」ところはある阪神が、オジサン言うところの「ミラクルタイガース」が、日本シリーズへあと4つと迫りました!

↓まぁ、横浜は初戦で1-7から引っくり返された時点で負けてたんでしょうね!


今シーズンも横浜DeNAベイスターズに熱いご声援ありがとうございました!

2019年にご期待ください!


↓ミラクルタイガースの戦いはまだまだつづきます!


すっごい楽しそうwwwwww

これはネコ科最強球団決定戦不可避ですわwwww




巨人さん、ソフバンさん、お願いします!負けてください!!