この日の午前に帰国したというGK権田修一(ポルティモネンセ)

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 次々と欧州に飛び立つ選手が出てきたことで海外組が過去最多の20人に達した日本代表。今月のカタールW杯アジア2次予選のようにホームとアウェーで試合を行われる場合、海外組は3都市間の移動を強いられることになるが、森保一監督はメンバー発表会見の場で「成長につなげてもらえれば」と経験の一つとして考えているようだ。

 今年1月にサガン鳥栖からポルティモネンセに移籍したGK権田修一も森保ジャパン発足以降、欧州組となった選手の一人。日本代表としてのキャリアは長く、オーストリアのホルンでプレーしていた経験もあるが、それぞれの時期は重なっていない。欧州から代表活動に合流するのは今年9月に続いて2度目となった。

 そこで気付いたのは移動のパターンが毎回異なることだ。通常は月曜日から合宿がスタートするが、前回は金曜日にポルト近郊でリーグ戦が開催されたため前乗りして帰国。しかし、今回は土曜日にホームのカップ戦に出場した後、そのまま現地時間深夜にDF安西幸輝と共にチームスタッフの乗用車で約2時間かけて空港に向かい、日本時間で合流初日の朝に帰国完了という流れになった。

 そうした違いを身を以て経験した権田は「海外組の選手は大変なんだなということを感じた」と率直な感想を述べる。また11月の代表活動に招集された場合は、今度はマデイラ島に位置するマリティモとのアウェーゲームを終えた後、W杯予選が終わるキルギスへ移動となるため、「またそれも大変そう」と心の準備をしているようだ。

 とはいえ、日本代表として戦うからには「経験としてこういうのを乗り越えてやっていかないといけない」という覚悟も口にする。この日急遽合流したMF久保建英はスペイン・マジョルカ島からの帰国。「建英に『島から来たの?』って聞いたら『はい、島から来ました』って」(権田)という会話も経ながら、経験値を高めているようだ。

 また権田はこの日の練習後、個人でスプリントをする姿も見られた。これは「いろんな移動をして来て、着いた日の夕方練習だとちょっと重いと思う反面、もうちょっと動かした方がいい」という取り組みだった様子。「今日ベストですってことにはならないので、試合までにベストに持っていけるようにしたい」と意気込みを語った。

 前回合宿はキリンチャレンジ杯・パラグアイ戦、アジア予選・ミャンマー戦に連続出場し、いずれも無失点。GK川島永嗣(ストラスブール)、GKシュミット・ダニエルとの守護神争いは依然不透明だが、着実に経験を積み重ねる30歳は「絶対に失敗しちゃいけない状況なので、心身ともにいい準備をしていきたい」と変わらぬ活躍を誓った。

(取材・文 竹内達也)