「なぜ犯罪にならない?」教師間の過度ないじめ 教育現場の知られざる「構造的な闇」

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 神戸市立東須磨小学校において、去年から継続的に教師間でのいじめがあったことが発覚した。いじめ被害を受けたのは20代の男性教師で、4人の先輩教師から激辛カレーを無理やり食べさせられたうえ、目や体に擦りつけられるなどの被害に遭った。さらにラインを使って女子教師らに性的なメッセージを送るように強要などもされた。男性教師は精神的に不安定になり、先月から休職。神戸市教育委員会では、今月に入ってから加害者側4人の教師を謹慎させている。

 本来であれば「いじめを正す」側にあるはずの教師間で発生した行き過ぎたいじめについて、ネットでは「なぜ、ここまでやっても犯罪にならないのか?」といった疑問の声、さらに「小学校の教員がいじめ。これじゃ、いじめがなくなるわけない」など諦めの声すら上がっている。

 そもそも、いじめに使われた激辛カレーはどの程度危険なのか。「危険極まりない行為だ」と話すのは、スパイスカフェ87を営む金子載(はじめ)さん。金子さんはその理由について「唐辛子というのは催涙スプレーの成分にもなる。そんな刺激物を目に塗るのは危険。失明する危険すらある」と説明する。

 一方、元中学校教員で現在はいじめ撲滅に関する活動に取り組むピンクシャツデー日本代表の天野幸道さんは教師同士のいじめについて「構造的に闇が深い」と指摘。「学年主任くらいになると今度は教頭や校長を目指すので、事なかれ主義に走る部分がある。出身大学別の派閥もあるし、その中学校で勤務した人同士で作る校友会みたいなものもある。それらに基づいて裏の人事が行われていることもあり、そこに乗らなかったら出世できない。いくら第三者委員会を持ったとしても、すべてが“息のかかった”人たちなので、いじめがあるなど認めるはずがない」と教育現場の構造的な闇について裏側を語った。

 天野さんの話を受けジャーナリストの堀潤氏は「こういうことしかできない大人であれば、組織を解体した方がいい。すべてフリーランスの教師にして、従来の上意下達を変えていくべき。関東にある教職員の方が専門にかかる心の病のクリニックを取材したことがあるが、その受診数はどんどん増えてきており、自分たちの将来に対する悲観をはじめ、親御さんとのコミュニケーション、子どもたちからの突き上げなどが問題になっている。教育現場が、それらを誰にも相談できない閉鎖的な環境であるということがわかった」と教師たちが置かれている窮状を補足した。

 教育現場のあるべき姿について持論を述べたのは、東京大学大学院卒で元日経新聞記者の作家である鈴木涼美氏。鈴木氏は「言葉を持たない子どもたちが手を挙げるなど幼稚な手段を選ぶことはある。そんな子どもたちが集まる学校を、言葉を持っている先生たちが言葉を教えることで手を出したり、無視したりすることを無くすのが学校。それを先生が、言葉を持っていないかのような方法をとるのは間違い。ただでさえ子どもたちの教師に対する信用が低下している今、真面目にやっている先生にしてみれば、いい迷惑だ」と憤りを露わにしていた。(AbemaTV『Abema的ニュースショー』)

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