しまむらが「逆風」のウラで、ここへきて株価が「上がる会社」の名前 今週の「AI株価予報」で読む

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しまむらの「客離れ」

アパレル業界に「異変」が起きている。

飛ぶ鳥を落とす勢いだったアパレルEC大手のZOZOが9月、カリスマ経営者の前澤友作氏が突然辞任することを発表して業界を騒然とさせたばかり。

前澤氏みずからが辞任会見で「カリスマ経営」の限界を吐露したように、急成長を謳歌してきたモードから一転、安定成長をいかに確保できるかという新たな闘いを強いられるようになってきた。

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さらに、一時は「しまらー」ブームを巻き起こして若者から中高年までに大人気を博したアパレル大手のしまむらもまた苦戦から抜け出せないでいる。

このほどしまむらが発表した最新決算では、売上高が前年比減。主力のファッションセンターしまむらでは客数の減少が止まらず、4月度から9月度まで6カ月連続で前年比減が続いているのだ。

「かつてはしまむらの各店舗を回って商品を買う『しまむらパトロール』をするお客もたくさんいたが、その客足が鈍ってきたのが厳しい。値引きの抑制などで採算性は改善しているが、肝心のお客がほかのアパレルの流れてしまっているのを食いとめられなければ、逆風は止まらないでしょう」(アナリスト)

覇者であってもいつ転落してもおかしくない――。

アパレル業界では年々栄枯盛衰のスピードが速まっている感があるが、一方、そうした中にあっていま大きく株価を伸ばしている会社もある。

たとえば、アダストリア(2685)がそれだ。

絶好調の「既存店売上高」

財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏が言う。

「アダストリアはショッピングセンターを中心にカジュアル衣料を販売するアパレル企業で、『グローバルワーク』など数多くの人気ブランドを持っています。そんなアダストリアの株価が10月1日には前日比で一時350円以上も急上昇して、いま株式市場で話題になっています」

アダストリアの株価急伸のきっかけは、同社が9月30日に発表した2019年3〜8月期の半期決算にある。

その結果は圧巻で、上期決算としては売上高は過去最高を更新。そのうえで増収増益を達成し、営業利益は前年同期比で35%以上と大きく伸ばしたのである。

「アダストリアが絶好調な要因のひとつは、『グローバルワーク』などの基幹ブランドの売上回復が鮮明化していることがあります。そのうえで、かつては値引きで利益を減らしていたところ、今期は適正な在庫コントロールなどによって値引き率も大きく改善。着実に増収増益を達成できる態勢作りが奏功しているかたちです」(前出・藤本氏)

それだけではない。

アダストリアが発表している月次売上速報を見ると、アパレル不況と言われるこのご時世に7月、8月、9月と既存店売上高が前年比増を達成しているのだ。

「7月はほとんどのアパレル企業が既存店売上高で減収に落ち込んでいたうえ、じつは同社は8月に自社ECサイトを一時クローズさせていたにもかかわらず、増収を達成しているところがすごい」(前出・アナリスト)

百貨店アパレルの苦境

こうした事態を受けて、株式市場では同社の株価が急騰しているわけだが、まだまださらに伸びる可能性もある。

前出・藤本氏が言う。

「いまアパレル系で苦戦しているのは百貨店中心で売っていたブランドです。オンワードホールディングスが、大量閉店・赤字転落になったことが話題ですが、アダストリアはまさに対照的。さらなる高値も期待できるでしょう」


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そんなアダストリアと同様、今週の『Phantom株価予報AIエンジン』が注目する銘柄がコロプラ(3668)である。

コロプラといえばスマホゲームの大手企業で、最近ではスクウェア・エニックス・ホールディングスと共同開発した「ドラゴンクエストウォーク(ドラクエウォーク)」の大ヒットで株価急騰している。

ただ、このまま「株価上昇一辺倒」といくかというとそうとは言い切れない事情が出てきた。

需給相場の後

前出・藤本氏が言う。

「確かにドラクエウォークのヒットはコロプラには追い風ですが、あくまでドラゴンクエストの知的財産権(IP)はスクウェア・エニックス・ホールディングスが保有しており、コロプラへの収益貢献は限定的と言える。

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コロプラの株価はすでに予想PER500倍超なので、たとえ収益が5倍になっても超割高の水準。ここのところは需給相場で急騰していたが、今後の上値は重そうです」


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最後に今週の『Phantom株価予報AIエンジン』が注目するもうひとつの銘柄を紹介しよう。

ミクシィ(2121)がそれ。

こちらはアダストリアとは対照的に、下落相場が予想されている。

生き残りをかけたバトル

前出・藤本氏が言う。

「ミクシィはスマホゲーム『モンスターストライク』が収益の大黒柱ですが、徐々に厳しくなってきています。様々なコラボなどで新規ユーザーはそれなりに獲得しているが、高額課金のユーザーがほかの新規ゲームに流れており、課金額が低迷している。ミクシィはほかの新作ゲームも不発で、長期低落傾向が続きそうです」


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アパレルもゲームも栄枯盛衰の激しい業界――。そんな中で、生き残りをかけた競争がし烈化していることは間違いない。そんな今週の日本株市場では、アダストリア、コロプラ、ミクシィの3社に注目したい。

「今週のAI株価予報」とは

●財産ネット社(https://zaisan.net/)が独自開発した株価予測AI『Phantom AI』が、トレンド分析し、未来の株価を計算しています●「目標株価」は、翌営業日に80%以上通過すると期待される範囲になります(225銘柄でバックテスト検証済)●「押し目買いゾーン」、「吹き値売りゾーン」は、一般的には上髭下髭エリアです。一時的に値が動いた場合、その後目標株価へ収束する可能性が高いゾーンです。ゾーンを超えて推移した場合は、当エンジンの想定を超えるイベントが発生した可能性が高くなります●この予測をもとに個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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