厳選!2歳馬情報局(2019年版)
第20回:ダノングロワール

 競走馬のセリ市「セレクトセール」では、毎年億単位の高額取引が頻出。そうして高値がついた血統馬、良血馬たちは、当然デビューまでの動向に注目が集まる。

 まもなくデビューを迎える、美浦トレセンの国枝栄厩舎に所属するダノングロワール(牡2歳/父ハーツクライ)も、そんな1頭だ。


まもなくデビュー戦を迎えるダノングロワール

 同馬がセレクトセールに登場したのは、昨年。1歳馬のセクションで上場されると、なんと1億円から取引がスタート。そこから値段がどんどん上がり、最終的には2億円(税別)で落札された。

 落札者は、所有馬から数多くの活躍馬を出してきた『ダノックス』。競馬ファンの間では「ダノン」の冠名でお馴染みの馬主だ。

 2億円の高額になったのは、何と言っても母の実績が大きいだろう。母ソーメニーウェイズは、アメリカの重賞戦線で活躍し、2歳時にはGIスピナウェイS(アメリカ・ダート1400m)を制している。

 ちなみに、同馬の2つ上の兄サトノエターナル(牡4歳/父ディープインパクト)も、セレクトセールの当歳馬セクションで上場され、1億円超えの高値で落札された。同馬は、JRAでは惜しくも勝利を挙げられなかったが、この血統に対するサークル内の期待は大きい。

 さて、デビュー目前のダノングロワールは、入厩後も順調に調教を重ねてきた。中間の調整過程について、関東競馬専門紙のトラックマンはこう語る。

「調教では、今年のGIオークス(東京・芝2400m)で2着になったカレンブーケドール(牝3歳)や、昨年のGI日本ダービー(東京・芝2400m)で3着と奮闘したコズミックフォース(牡4歳)など、年長の活躍馬と併せてきました。馬なりの調教とはいえ、遅れは取っていませんし、いい調整がなされてきたと思います」

 調教パートナーの顔ぶれを見ても、この馬への期待の高さがわかるが、陣営の評価はどうなのか。先述のトラックマンが続ける。

「追い切りを見る限りでは、国枝調教師は『まだ、おっとりしている』と言っていました。もう少しピリッとしてくれば、『レースで切れ味を出せるのでは』とのこと。それでも、調教にまたがったスタッフは『乗り味がいい』と評価しています。実戦では(調教よりも)さらに上のパフォーマンスを見せてくれるかもしれませんよ」

 初陣となるのは、10月6日の2歳新馬(東京・芝2000m)。鞍上は、関東のトップジョッキーである戸崎圭太騎手が務める。 はたして、注目の”2億円ホース”ダノングロワールは、デビュー戦から秘めた能力をいかんなく発揮するのか。そのレースぶりから目が離せない。