インフル、2カ月早く流行の兆し、ラグビーW杯で感染拡大恐れ 

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 インフルエンザが例年より2カ月近く早く流行の兆しを見せている。

 9月に沖縄や九州を中心に患者数が急増し、東京でも一時、流行の目安とされる1医療機関当たりの患者数が1人を上回った。国内で開催されているラグビー・ワールドカップ(W杯)にはインフルエンザが流行中の南半球の参加国が多く、来日した外国人患者から感染が拡大する可能性もあり、警戒が必要になりそうだ。

 厚生労働省によると、全国約5千の定点医療機関から報告された1機関当たりの患者数は、9月の2週目に1・17人と流行の目安の1人を超え、3週目も1・16人となった。都道府県別では1人以上が10都県に上り、東京は3週目に1・06人だった。

 9月に患者数が特に目立ったのが沖縄だ。1週目に34・10人と1機関当たり30人を上回る「警報レベル」となり、3週目には52・22人まで増えた。国立感染症研究所(東京)によると、A型H1N1亜型が主に検出されている。

 感染研感染症疫学センター第2室の砂川富正室長は「若年層でよく報告される型で、新学期に学校が始まり、感染が拡大したのではないか」と推測。国内での流行は例年12月上旬ごろだが、「亜熱帯地域などでは1年を通して、インフルエンザウイルスが見つかる。沖縄でも近年夏に流行することがあった」と話す。

 9月の4週目は全国平均が0・92人とやや落ち着いたものの、昨年同時期(0・21人)と比べると4倍を超え、例年より患者数が多いことに変わりはない。砂川氏は「沖縄の患者数が突出して多いため、全国的な流行とはまだ言えない」とした上で、「最近は国内外の人の移動が活発で、海外の流行地からウイルスが持ち込まれることもあり得る」と指摘する。

 W杯観戦など人出が見込まれる場所に行く際は注意が求められる。東京都立駒込病院感染症科部長の今村顕史(あきふみ)医師は「10月は文化祭や運動会などイベントが多く、行楽シーズンでもある。子供や高齢者ら重症化しやすい人や流行地近くに住む人は早めにワクチンを接種してほしい」と呼びかけている。