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富士通は9月26日、経営方針説明会を開催した。説明会では、代表取締役社長の時田輶仁氏が、デジタル領域に関するビジネス(DXビジネス)に関する戦略を説明した。

初めに、時田氏は基本方針として「デジタル領域を成長させるとともに、従来のITビジネスについても強固な顧客基盤をベースに収益拡大させる」と説明した。

時田氏は「われわれはテクノロジー、業務ノウハウを強みとしているが、課題もある。1つは、テクノロジーを社会価値に換えることにあまり力を入れてこなかったこと。もう1つは、業務ノウハウとクロスインダストリーで価値を生むため、活動するべき立ったこと」と、同社が抱える課題も指摘した。

DXビジネスを推進するにあたっては、「コンピューティング」「AI」「5G」「サイバーセキュリティ」「クラウド」「データ」「IoT」を重点技術

領域に据えて、リソースを集中する。

2020年1月には、DXビジネスを牽引する新会社を設立する。時田氏は新会社について、「富士通グループの枠を越えて、事業を展開する、自律したコンサルティング会社を目指す。コンサルタントとして、グループ内のSEや営業から選抜するとともに、外部からも雇用する。コンサルタントは当初500名を予定しているが、2022年度には2000名に増員する計画だ」と説明した。

新会社は、まずDXが進んでいる金融、製造、流通をターゲットに据え、3000億円の売り上げを目指すという。加えて、DXビジネスの機会創出と新事業の推進に向け、今後5年間で5000億円の投資を行う構えだ。

サービスビジネスについては、国内の強固なビジネス基盤を維持するとともに、2022年度までに700億円の利益改善を目指す。その具体策として、グローバルのリソースプールとして、グローバルデリバリーセンターを2022年までに2万人体制にまで拡大する。

時田氏は「当社はオフショア活用の面で、競合他社に後れを取っている。グローバルデリバリーセンターの拡大による、オフショアの利用率を上げていきたい」と語った。

また、ネットワークについては、5Gの本格を大きなビジネスチャンスとしてとらえ、取り組む。「ローカル5Gに関する提案を強化するとともに、キャリアビジネスで培った技術や人材をエンタープライズ事業にも投入していく」(時田氏)

海外ビジネスについては、一番売り上げが多いEMEIAでサービスビジネスへの転換を確実に図る。2020年9月にはドイツのアウグスブルクの工場での生産を終了するとともに、訳半数の国でプロダクト販売をチャネル経由に移行する予定だ。また、 欧州においては、新体制 ・北欧・西欧 (NWE)、中欧・東欧 (CEE) の2つの区域に分けて新体制とする。

さらに時田氏は、DXビジネス推進に向けて、働き方、教育、社内プロセス、カルチャーなどの社内改革も行っていると説明した。大きな変革と言えるのが、人事制度改革だ。

具体的には、グローバルな視点で人材活用が可能な体制に変更する。ジョブに見合った報酬を与える「ジョブ型人事制度」を導入する。同制度は、2019年度に本部長クラスに先行して適用し、2020年以降、他の幹部に展開していく。高度な技術・能力を持つ人材については、報酬を個別に設定する「高度人材処遇制度」を適用する。

時田氏は、経営目標についても説明した。2019年度はテクノロジーソリューションの売上3兆1500億円のうち、デジタル領域の売上は9500億円となるが、2022年度にはテクノロジーソリューションの売上を3兆5000万円に伸ばし、うち1兆3000万円をデジタル領域にまで拡大し、テクノロジーソリューションで営業利益率10%を目指す。