昭和22年、終戦まもないころ、9歳の川原喜美子(川島夕空)は、父の常治(北村一輝)、母のマツ(富田靖子)、4歳年下の妹・直子、末妹でまだ1歳の百合子と大阪から滋賀県信楽にやってきた。常治が事業に失敗し、多額の借金を作って逃げるように引っ越してきたのだ。

喜美子は初めて見る琵琶湖の大きさに圧倒される。「海やあー!」。走り出す喜美子に父が笑いながら声かける。「ここは海ちゃうで。琵琶湖いう湖や。なんちゅうたかて、日本一の湖やからな」

信楽は豊かな自然と良質の土に恵まれて、焼き物が盛んなところだ。信楽の象徴であるタヌキの焼き物にも、喜美子は興味津々である。

自分勝手な父親をちょっと見直した

信楽では、軍隊で常治の部下だった大野忠信(マギー)が一家をあたたかく、いろいろと面倒を見てくれた。大野はここの大野雑貨店の店主である。常治に運送の仕事も世話してくれた。戦地で負傷した大野を常治は見捨てず、背負って逃げた。大野はその恩義を忘れていない。

大野の妻の陽子(財前直見)はそのことをマツに話した。マツが「喜美子、お父ちゃんは大野さんの命の恩人なんやて」と話すと、喜美子は父を見直したような気持になった。信楽での生活が始まった早々、近所のガキ大将にからかわれた喜美子は、相手の所に乗り込み大立ち回りのケンカとなる。そして常治も巻き込んだ騒動が起こった。(NHK総合あさ8時)