「老後2000万円が必要だ」とした金融審議会の報告書が、麻生太郎財務相が受け取りを拒否したままお蔵入りが決まった。ただ、報告書は現実的な問題を指摘していて、「間違ってはいない」(審議会委員)とされているだけに、金融庁はホームページで公開している。

時の内閣に都合の悪い専門家意見は握り潰し

ゲスト解説の京都大大学院の藤井聡教授は、安倍政権で元内閣官房参与を務めたが、「科学的な数字を政府の都合で無視すると、被害は拡大します。スタンスが違うから受け取らないは言語道断、あり得ない」と厳しく批判した。吉永みち子(作家)も「これでは、かつての大本営発表と同じ。由々しき事態ですよ」と怒る。

年金生活者や老後を具体的に考え始めた世代は、老後の生活資金が年金だけでは2000万円不足するというのは、「そうだよね」という実感としてあるのだ。