この最終戦は色々な意味で見どころが多かった。試合前に選手を集めて引退の挨拶をしている巨人の阿部慎之助のシーン。一方、退団が決定している阪神の鳥谷敬の最後の代打場面。球界を代表する知的な男たち2人が、それぞれ内面はわからないが、超満員の観客席では「阿部慎之助ありがとう」の横断幕も掲げられ、泣かせる。
試合は一方的で、1つも負けられない阪神が、次々にピッチャーを繰り出して5対0で快勝した。解説はいつも脱力しそうなボソボソ声の武田、筆者は景気が悪いので音声を消して見る。101チャンネルのBS1の隣で、102チャンネルでは優勝間際の西武ライオンズとロッテの試合が中継されていて、筆者はザッピングでロンパリ。
今年の西武を象徴するような、豪快な打ちまくり試合である。去年ソフトバンクに優勝を攫われて泣いた辻発彦監督が宙に舞った。巨人×阪神の試合では、負けている方の原辰徳監督が、味方のピンチや失策の時にも、歯を見せてニヤニヤ笑っていたのは理解に苦しむ。優勝を済ませた者の余裕か、あるいはやけくそか。変人だ。
今、この国ではバレエに新体操にゴルフにテニスにサッカー、レスリングに柔道。それどころかラグビーのワールドカップが真っ盛り。正直言って、何を見ようかと迷いまくる。知的に満足できるのはプロ野球に限る。ラグビーの肉弾戦は楽しめない。NHKがラグビーを盛り上げようと工夫しているようだが、試合自体はつまらない。(放送2019年9月24日18時〜)

(黄蘭)