ドゥカティ・ムルティストラーダが累計生産台数10万台を達成

写真拡大 (全2枚)

2019年は最初のドゥカティ・ムルティストラーダが工場をラインオフしてから16年が経過し、ムルティストラーダ・ファミリーの総生産台数が10万台に達した。10万台目のムルティストラーダは、ドイツのドゥカティスタ、デイブ・ハヤードがデュッセルドルフ・ディーラーでオーダーした1260パイクス・ピーク。このモーターサイクルには、トップブリッジに記念のレーザー刻印が施され、納車式ではドゥカティ最高経営責任者(CEO)のクラウディオ・ドメニカーリが直接モーターサイクルを引き渡すというサプライズが演出された。



ドゥカティのマルチパーパス・モデルであるムルティストラーダには、常に最先端のテクノロジーが搭載されてきたもの。2010年、ムルティストラーダは、モーターサイクルの特性を劇的に変化させることができるライディング・モードを搭載した最初のモデルとなり、「4台のバイクを1台に」というキャッチフレーズが広告キャンペーンに採用された。2014年に導入されたD|Airバージョンでは、モーターサイクルのセンサーが検知した情報を使用して、専用のエアバッグ・ジャケットを作動させるシステムを業界で初めて導入したのだ。2015年には、テスタストレッタDVT(デスモドロミック・バルブ・タイミング)と呼ばれる、可変バルブ・タイミング・エンジンを搭載した最初のモーターサイクルを発表する。
最新モデルには、より長期間にわたり、さらに厳しい開発テストが実施された。生産プロセスを改善し、より最適な材料を選択し、シミュレーションの精度を高めたことで、ムルティストラーダ1260と950は、かつてないレベルの信頼性を実現。最新モデルのムルティストラーダ・ファミリーに搭載される全エンジンのバルブ・クリアランス点検は、初代モデルの3倍にまで延長され、30,000km毎に設定されている。

現在、ムルティストラーダ・ファミリーは、950cc(113ps)モデルに2つ、1260cc(158ps)モデルに5つの合計7つのバージョンが用意され、非常に充実したラインナップを誇っている。

2019年に発表された新型ムルティストラーダ950(”S”バージョンも新たに設定)は、ムルティストラーダのパフォーマンスをより身近な存在にする一方で、19インチのフロントホイールを採用したことにより多用途性も向上している。

初代ムルティストラーダが体現したマルチパーパス・スポーツバイクというコンセプトを新たに解釈し直したムルティストラーダ1260は、高い快適性と積載能力に、典型的なスポーツバイクのタイヤサイズ、ホイール、ブレーキを組み合わせている。オーリンズ製サスペンション、鍛造ホイール、カーボンファイバー製エグゾーストパイプを装備したパイクス・ピーク・モデルは、最高のスポーツ・パフォーマンスを提供する。

その一方で、アドベンチャーを愛するライダーの方々のためには、ムルティストラーダ1260エンデューロが用意されている。このモーターサイクルは、30リットルの大容量タンクにより長距離走行を可能にして、長いストロークを備えたサスペンション、19インチのフロントホイール、そして耐久性の高いスポーク・ホイールにより、あらゆる地形を走破できるように設計されているのだ。

ムルティストラーダの開発は、さらに進行中。2021年には、ムルティストラーダ・ファミリーが拡大され、L型2気筒エンジンを搭載した1260および950モデルに、新しい専用のV型4気筒エンジンを搭載したバージョンが加わる。

歴代ムルティストラーダ
2003 ムルティストラーダ1000 DS
2005 ムルティストラーダ620
2007 ムルティストラーダ1100
2010 ムルティストラーダ1200
2012 ムルティストラーダ1200パイクス・ピーク 
2015 ムルティストラーダ1200 DVT
2016 ムルティストラーダ1200エンデューロ
2016 ムルティストラーダ950
2018 ムルティストラーダ1260
2019 ムルティストラーダ1260エンデューロ