大型の台風17号は、長崎県五島の南西の海上を北上しています。今後、暴風域を持ったまま北東へ進み、今夜(22日夜)には九州北部にかなり接近する見込みです。暴風や大雨、高波、高潮に厳重に警戒してください。また、きょう(22日)午前中に宮崎県延岡市では竜巻などの突風が発生した模様です。宮崎県や大分県では、突風が発生しやすい状態が続いていますので、十分に注意してください。

台風17号 今夜、九州北部にかなり接近

大型の台風17号は、長崎県五島の南西の東シナ海を北上しています。台風は今後も風速25メートル以上の暴風域を持ったまま、北東へ進む見込みです。今夜(22日夜)には対馬海峡の九州北部の沿岸に近いところを通り、九州北部にかなり近づくことが予想されます。
すでに長崎県の五島地方が風速25メートル以上の暴風域に入っており、きょう22日の夕方以降、夜にかけては、九州の北部を中心に広い範囲が暴風域に入ることが予想されます。
風が非常に強くなり、大荒れの天気となる恐れがあります。風が強まると、屋外は物が飛んできたり、木が折れたりすることがありますので、外出は控えるようにしてください。

大雨 宮崎県で400ミリ超、土砂災害に警戒

21日からきょう22日午後3時までの雨量は、宮崎県の西米良村で446.0ミリ、熊本県の湯前町横谷で399.5ミリに達しています。宮崎県など太平洋側の地域や、熊本県の九州山地の周辺の地域は、台風に向かって吹き込む南東からの風の影響で、次々と雨雲が発達し、繰り返し激しい雨が降っています。これまでの雨量がかなり多くなっているため、土砂災害に厳重な警戒が必要です。
一方、台風17号の中心を取り巻く活発な雨雲が、長崎県の対馬の周辺などに広がっています。この雨雲は、台風の移動に伴って、今夜(22日夜)にかけて、さらに九州北部に広がってくることが予想されます。
九州の広い範囲で、土砂災害や浸水、河川の増水などに厳重な警戒が必要となります。

竜巻などの突風に注意を

宮崎県延岡市では、きょう22日午前中に竜巻などの突風が発生したとみられ、被害が発生しています。宮崎県や大分県は海上から次々と活発な積乱雲が流れ込んでおり、竜巻などの突風が発生しやすい気象条件が続いています。真っ黒い雲が近づいてくるなど、突風の前兆が見られた時には、頑丈な建物に避難するなど身の安全を確保してください。
なお、延岡市では、2006年に台風13号が東シナ海を北上した際にも竜巻が発生し、家屋の損壊や電車の脱線などの被害が発生しました。

高波、高潮にも警戒

九州の周辺の海域は広く猛烈なしけとなっています。海岸などには近づかないようにしてください。
また、長崎県を中心に今夜(22日夜)からあす(23日)未明にかけて、高潮が発生する恐れがあります。海岸や河口付近で浸水・冠水が発生する恐れがありますので、厳重に警戒してください。