サルのおもちゃと一緒に届けられたコーギーのぬいぐるみ(画像は『Hello Magazine 2019年9月18日付「Aww! Buckingham Palace returns lost toy to schoolgirl in Australia after she wrote a letter to the Queen」(Photo: Royal Collection Trust/(C)Her Majesty Queen Elizabeth II 2019)』のスクリーンショット)

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オーストラリアに住む5歳の女の子が観光で訪れた英バッキンガム宮殿で、大切なサルのおもちゃ‟ハリエット”を失くしてしまった。しかしバッキンガム宮殿スタッフの心遣いにより、ハリエットは海を越えて1万4千キロ超を旅して、無事オーストラリアの女の子のもとに届けられた。ハートフルなストーリーを『ITV News』『7NEWS.com.au』などが伝えている。

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南オーストラリア州アデレードにあるウッドサイド幼稚園は6つのサルのおもちゃをおいており、ホリデーシーズンになると園児と一緒に世界中を巡る。そのうちの‟ハリエット”はこれまでにヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、フィジーを旅したベテランでこの夏、ハリエットと一緒にヨーロッパを旅する大役を任されたのは5歳のサバンナ・ハートちゃん(Savannah Hart)だった。

サバンナちゃん一家は北アイルランド、スコットランド、フランス、イギリスと周り、8月13日に最後の訪問地であるバッキンガム宮殿を訪れた。しかしその翌日、サバンナちゃんはハリエットが見当たらないことに気付く。サバンナちゃんの母ケイティさんはバッキンガム宮殿に連絡を取り、名前やEメールアドレスを伝えるとイギリスをあとにした。

アデレードに戻ってきたサバンナちゃん一家から事情を聞いたウッドサイド幼稚園のスタッフは、エリザベス女王に手紙をしたためることにした。

「ハリエットの冒険を園児たちと是非ともシェアしたいので、サバンナちゃんが最後に写真を撮ったアクティビティルームにハリエットがいないかどうか探していただけませんか。そしてもし見つけることができたら、ウッドサイドに送り返していただけないでしょうか。」

そのように綴られた手紙には園児全員が署名し、サバンナちゃんが欧州旅行中にハリエットと一緒に撮った写真数枚が同封された。

すると1週間もたたないうちに、バッキンガム宮殿スタッフから「ハリエットが無事見つかりました」というEメールが届き、「ハリエットはスコーンを食べるのに忙しいようです。宮殿で写真を撮る仕事をした後に、ウッドサイドに送り返すことを約束します」とのメッセージが添えられていた。

その後、イギリスで飛行機に乗せられたハリエットは、約14,500キロ(9,000マイル)の距離を旅してサバンナちゃんが待つ幼稚園に無事戻ってきた。しかも到着した箱の中には、バッキンガム宮殿スタッフからの嬉しいサプライズが用意されていた。

宮殿のスタッフは、エリザベス女王の愛犬であるコーギーのぬいぐるみ‟レックス(Rex)”と園児が喜びそうな児童書「Does The Queen Wear Her Crown In Bed?(女王は寝る時王冠を被るの?)」を同梱し、ハリエットがバッキンガム宮殿の敷地内でスコーンを食べたり、スタッフと一緒に写る写真も一緒に届けてくれたのだ。

幼稚園の教諭の1人は「箱を開けた時のサバンナちゃんの表情はとても輝いていましたよ」とその時のことを語っており、幼稚園の誰もがバッキンガム宮殿のスタッフの嬉しい心遣いに歓喜の声をあげたそうだ。

なお9年間旅を続けてきたハリエットだが、フィジーでは犬に連れ去られ、メルボルンでは電車の中に置き去りされるなどいくつかのトラブルも経験してきた。しかし11月のガバメントハウス(総督官邸)への訪問が最後のお勤めになるという。

画像は『Hello Magazine 2019年9月18日付「Aww! Buckingham Palace returns lost toy to schoolgirl in Australia after she wrote a letter to the Queen」(Photo: Royal Collection Trust/(C)Her Majesty Queen Elizabeth II 2019)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)