アメコミ映画「アベンジャーズ」シリーズでハルク役を演じたマーク・ラファロが、汚染物質を垂れ流す超大企業との戦いに身を投じる弁護士を演じた、実話に基づいた物語「DARK WATERS」の予告編が公開されています。

DARK WATERS - Official Trailer [HD] - In Theaters November 22 - YouTube

ジョン・デンバーの大ヒット曲「カントリーロード(故郷へかえりたい)」をBGMに車を運転しているのは……



弁護士のロバート・ビロット(演:マーク・ラファロ)



軽く手を挙げた先には……



自転車をこぐ子どもたちの姿。のどかな郊外の風景です。



ビロットが訪れたのは、ウェストバージニア州の北西部に位置するパーカーズバーグという町に住む祖母の家。



「おばあちゃん」とビロットが呼びかけると、祖母は驚きつつも喜んだ表情を見せます。



ビロットは子どものころ、よく祖母の住むパーカーズバーグを訪れていました。



現在のビロットは、ウェストバージニア州に接するオハイオ州・シンシナティで弁護士をしています。



「あなたのおばあさんが言ったんだ、孫はシンシナティの環境弁護士だってね」と言ってビロットの元を訪れたのは、パーカーズバーグに住む農夫の男性(演:ビル・キャンプ)



男性に対し、「私は企業弁護士なんです」と説明するビロット。



ビロットは企業の弁護を行っており……



中でも化学会社の弁護が専門だとのこと。



「私は化学会社を守っているのです」とビロットは説明を続けますが、ビロットの祖母と知り合いだという男性は、どうしてもビロットに話を聞いてもらいたい様子。



2人は男性の所有する農場へ向かいましたが……



農場は閑散としています。環境汚染によって農場の牛が死んでいると男性は訴え、ビロットは「どれほどの牛が死んだのですか?」と尋ねます。



「190頭」という答えに、思わず眉をひそめるビロット。



平和に見えたパーカーズバーグでは、想像を超えた事態が進行しているようです。



「家族の友人が直面している小さな問題なんです。助けを必要としている彼を助けてくれませんか」と訴えるビロットですが……



「彼ってのは農夫か?君か?」と、上司のトム・タープ(演:ティム・ロビンス)は相手にしてくれません。



農夫の男性によると、世界屈指の化学メーカーであるデュポンが化学物質を流出させているとのこと。人々や動物の生活にとって必要不可欠な水が汚染されているようです。



調査を続けるビロットは、デュポンによって何か重要な事実が隠されていると確信します。



「もしも化学物質を飲んだらどうなりますか?」と尋ねるビロットに……



「飲むだって?その質問は、『タイヤを飲んだらどうなる?』と聞くのと同じですよ」と初老の男性が答えます。



「何かが牛を殺しているのなら、それは水の中にあります」



当然ながら、水の汚染はパーカーズバーグに住む人々にも影響を及ぼしています。



「化学を通してよりよい生活を実現する。それがデュポンのDNAです」とスピーチするデュポンの役員(演:ヴィクター・ガーバー)



「何が起きているの?」と強い口調で詰め寄るのは、ビロットの妻であるサラ(演:アン・ハサウェイ)



「デュポンは全て知っていたのに、過去4年間にわたって7万人の地元住民を中毒させている」と答えるビロット。



企業弁護士だったビロットは多くの民間人のために、アメリカ有数の財閥の中心でもある超巨大企業、デュポンとの戦いを決意します。



「あなたは知っていた、だが何もしなかった」というビロットの糾弾に、渋い顔をする役員。





ビロットはパーティ会場で、「君は自分のキャリアをトイレに流したいのか?牛飼いのために?」と脅すような口調で役員に非難されます。



「君はアメリカの象徴的な企業に刃向かうつもりなのか?」と会議の場でも詰め寄られるビロット。



誰もが渋い顔で、ビロットの支持者はいないようです。



しかしビロットには、デュポンとの戦いを止める気はありません。



超巨大企業を相手に回したビロット自身の身にも、危険が迫ります。



「デュポンは莫大な金も火力も持っている。それを使うことができる」



「政府さえもデュポンに縛られている」



超巨大企業を相手にしたビロットは苦境に立たされます。



農場の上を飛ぶヘリコプターに銃を撃つ農夫の男性。



地下駐車場を歩くビロットを……



不気味な男がじっと監視しています。



慌てた様子で車に乗り込むビロット。



鍵を差し込もうとしたビロットですが……



悪い想像が脳裏をよぎったのか、思わず首を巡らせ、車内に視線を走らせます。



「口封じ」という言葉がチラつく状況で、ビロットは鍵を差し込んでゆっくりと回しました。