2点差追いつかれた低調スパーズがオリンピアコス相手に最低限の勝ち点1を持ち帰る《CL》

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チャンピオンズリーグ(CL)・グループB第1節、オリンピアコスvsトッテナムが18日に行われ、2-2のドローに終わった。

昨季、準優勝チームのトッテナムと、ブンデスリーガ7連覇のバイエルンの2強と、オリンピアコスとツルヴェナ・ズヴェズダの2弱という明確な構図となったグループB。

昨季、ファイナルの敗戦からの立ち直りを目指すトッテナムは、グループ3番手の実力と見られるオリンピアコスとの敵地での初戦に臨んだ。4-0で快勝した直近のクリスタル・パレス戦からは先発5人を変更。両サイドバックをダビンソン・サンチェス、ベン・デイビスに入れ替えた他、パレス戦でゴールを奪ったソン・フンミン、ラメラに代わってルーカス・モウラ、デレ・アリを起用した。

ホームの大歓声を後押しにオリンピアコスがアグレッシブな入りを見せる。これに対して、ボールの主導権を握ったアウェイのトッテナムだが、全体的な動きの少なさに加えてサイドバックの効果的な攻撃参加もなく中央を締める相手に対して幅を使った攻撃を見せられない。

さらに、パススピードの遅さと連携ミスからオリンピアコスに再三のカウンターチャンスを許すと、右サイドのポデンセを起点にフィニッシュまで持ち込まれる。18分には左サイドのツィミカスからの折り返しを、ファーのポデンセに胸で落とされてゲレーロに決定的なシュートを許すが、ここは左ポストに救われる。

その後も低調なパフォーマンスが続くアウェイチームだったが、昨季ファイナリストに相応しい試合巧者ぶりで一気に試合を動かす。

26分、ボックス右角で仕掛けたケインがDFメリアーに足をかけられてPKを獲得。これをケイン自らゴール中央に突き刺し、この試合のファーストシュートで先制点を奪う。さらに30分には相手陣内左サイドでのデイビスの見事なインターセプトからショートカウンターに転じる。ペナルティアーク付近で横パスを受けたルーカス・モウラが強烈なミドルシュートをゴール左上隅に突き刺し、瞬く間にリードを2点に広げた。

この2ゴールによって試合の流れは一気にアウェイチームに傾くかに思われたが、しっかりと気持ちを切り替えたホームチームがすぐさま反撃に転じていく。すると、前半終了間際の44分にはボックス手前右のハーフスペースでボールを引き出したヴァルブエナからの絶妙なスルーパスに抜け出したポデンセがボックス右角度のないところから右足のシュートをファーポストに流し込み、前半のうちに1点を返すことに成功した。

後半に入ると、ハーフタイムにアルゼンチン人指揮官からの激しい檄が飛んだか、アウェイのトッテナムがようやく本来のパフォーマンスを見せ始める。しかし、立ち上がりのデレ・アリの決定機はオフサイドでゴールは認められず。

すると、54分には波状攻撃を受けた際にボックス内でDFヴェルトンゲンがヴァルブエナを後ろから倒してしまい、痛恨のPK献上。これをキッカーのヴァルブエナに決められ、2点差を追いつかれた。

これで再び勝ち越し点を奪うためにエネルギーが必要となったトッテナムは62分にエンドンベレを下げてムサ・シソコを投入。65分にはデレ・アリが縦への仕掛けからボックス右に持ち込んで決定的なシュートを放つが、これは相手GKの好守に遭う。

その後、デレ・アリ、ルーカスを下げてソン・フンミン、ラメラをピッチに送り込んだトッテナムは、ここから攻勢を強めていく。86分にはセットプレーの二次攻撃からボックス左に抜け出したラメラがニア上を狙ったシュートを放つが、ここは相手GKの好守に遭う。さらに、後半アディショナルタイムにもケインの個人技で惜しいところまでは行ったものの3点目を奪うまでには至らず。

試合はこのまま2-2でタイムアップを迎え、オリンピアコスの健闘とトッテナムの微妙なパフォーマンスによって痛み分けのドローに終わった。