豪ブリスベンの病院でインタビューを受けるニール・パーカーさん(2019年9月18日提供)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】オーストラリアのブリスベン(Brisbane)北西部でハイキングをしていた男性が滝に転落し片脚を骨折したものの、2日間、森や雑木林の中をはって発見されやすい場所まで移動し、助かったことが分かった。男性が18日、病院のベッドで取材に応じた。

 経験豊富なハイカーのニール・パーカー(Neil Parker)さん(54)は15日、3時間程度のハイキングをするつもりで出かけたが、足を滑らせて滝を6メートルほど落下し、脚と手首を骨折した。「転がり落ちて岩にぶつかり、滝の下の小川に落ちた」といい、片脚が「きれいに真っ二つ」に折れ、膝下はぶら下がっている状態だったと説明した。

 パーカーさんはすぐに電話で助けを呼ぼうとしたが、携帯電話を水の中に落としてしまっていた。そこで見つけてもらえる可能性が高くなるように、木のない開けた場所まではって戻ることにした。折れた脚には即席の添え木を固定できたが、あまりの痛みに幻覚すら見えたという。

 持ち合わせていた食料は「わずかなナッツ、プロテインバー1本と砂糖菓子をいくつか」だけで、耐えがたい痛みの中、約3キロの道のりを「じわじわとはい上った」。「歩いて40分のところを、2日間近くかけてはって戻った」という。

 15日の夜には捜索活動をするヘリコプターが頭上を飛ぶのを見たが、そのときは「深いやぶの中」にいたので見つけるのは無理だと思ったという。捜索ヘリがついにパーカーさんを発見し、つり上げて救助したのは17日の午後だった。

 パーカーさんは過去にはハイキングクラブを立ち上げ、遭難したハイカーらの救助を支援していたこともある。今回は包帯やコンパス、寝袋も携行していたといい、培った知識が生還に役立ったと語った。

 しかし精神的にも困難を極めたこの試練を何よりも耐えさせたのは、疎遠になってしまった息子を含む家族への思いだったという。パーカーさんは「家族とのつながり、家族に自分は無事だと伝えたいという思いが、自分をただ突き動かした」「子どもたちのために生きて帰りたかった」と話した。数年会っていない息子とも再会する予定だという。

【翻訳編集】AFPBB News