オーナーヘルプ制度については、今年6月下旬にセブン‐イレブン本社が適用範囲から旅行を削除する内規の変更をオーナーへの通告なしに行い、これを告発されたことを受けて再び書き加えるなど、混乱が相次いでいる。今月13日の『めざましテレビ』の報道でも、オーナーヘルプ制度が7年間却下され続け、週6日で午前0時〜午前6時の間働くことを余儀なくされていた状況がとあるオーナーによって暴露されていた。

 本来ならばオーナーの日々の生活を支える大きな役割を果たすべき制度が有名無実化してしまっている現状は明らかに問題であり、また、それを売り文句にしてオーナーにフランチャイズ契約を持ちかけている本部社員のやり方は「欺瞞的顧客誘引」(実際よりも有利な条件を事実としてそうであるかのように相手に誤認させ、他の競争相手ではなく自らとの取引へ顧客を誘引すること)に当たる――これが同ユニオンの(3)における主張だ。

◆本部の社員がオーナーに無断で商品を発注

(4)おでんなどの発注強制、さらにはオーナーに無断で行われる本部社員の発注は窃盗であり、優越的地位の濫用である

 同ユニオンによると、本部の社員が、オーナーに無断でおでんや酒、栄養ドリンクを発注することがあるという。

 本部社員はなぜ窃盗として告発もされかねないというリスクを背負ってまでこんなことをするのだろうか。ある組合関係者は次のように語る。「本部社員は管理職から『あの店から〇〇の発注を100個入れさせろ』『ポリスの目を持て』などという言い方をされる。オーナーに対する支配を強要される」

 セブン本部のオーナーに対する視点は、オーナーをどう動かし、本部の利益となる行動をさせていくか、というものだ。そして本部の内側でも当然ながら管理職と社員という上下関係があり、社員は自身の出世のために本部の立場につくか、それともオーナーの立場に立って健康問題や資金繰りを共に考えていくかという二者択一を迫られる。

 ここまで見てきた中では、利害関係が対立し、食うか食われるかの競争を強いられているオーナーと本部の関係が目立ってしまったが、しかし本部にしても社員同士の上下関係や立場の違いから構成されている組織である。オーナーと本部の対立というのは確かに大きいが、それが全てだとしてコンビニ問題を割り切ってしまうのは実状に即していない、あまりにも単純な見方だといえる。

◆オーナーをだまし討ちするようなドミナント出店

(5)事前に了解を得ないままドミナント(チェーンストアが地域を絞って集中的に出店する経営戦略のこと)を進めた事例は欺瞞的顧客誘引である

 同ユニオン書記長の鎌倉玲司さんは、千葉県の某所で事前に十分な了解を得ず、言いくるめるような形でドミナントが行われた事例について語った。

「千葉の田舎で、2キロ離れているところに別の店舗ができるという話だった。田舎のコンビニで2キロというのはかなり近い距離だと考えてもらいたい。最初は道路の向こう側だから売り上げには影響が出ないとの話だったので了承したが、実際にできた店舗を見てみると道路のこちら側。話が違うじゃないかと文句を言いに行ったが、担当者に『私は後任者で前任者からは何も聞かされていない』などとはぐらかされてしまった。何も話を聞いていないなんてことはありえないはずだ」

 公取委はドミナント自体に関しては営業の自由として認めているようだが、しかしこのような形で行われるドミナントは欺瞞的顧客誘引であり独占禁止法違反に当たる、というのが(5)における同ユニオンの主張だ。

◆時短営業の違約金として1700万円を請求

(6)時短営業をした場合に違約金を1700万円請求すると通告したのは優越的地位の濫用である