会社員から転身。水引デザイナーのご褒美とは

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女性のしなやかキャリアをサポートするキャリアカウンセラー・舛廣純子さんが、さまざまな働き方をする女性たちのご褒美を探る連載【私のご褒美ギフト】。

今回は、会社員時代の副業を経て、水引デザイナーとして独立し、活躍されている小松慶子さん(35歳)を取材しました。

小松慶子さん(35歳)

水引デザイナー
水引の郷・長野県飯田市生まれ。会社員をしながら、2015年にオリジナルブランド“紙単衣−kamihitoe−”をスタート。2016年、第2回飯田水引コンテスト『飯田水引協同組合賞』受賞。スパイラル水引開発プロジェクト参加。2018年に独立し、アトリエ兼ショップとして紙単衣をオープン。Instagram(@kamihitoe_mizuhiki)が人気。

■故郷の伝統工芸「水引」の可能性をもっと広げたい

コールセンター勤務を経て、Webデザイナーに転身した小松さん。得意の創造力を活かせる仕事に就きながらも、「自分だからこそできる何か」を求め、会社員をしながら紙のギャラリーショップで活動をはじめます。その店のイベントで、紙素材で作ったものを販売することになり、思い出したのが、小学校5年のときに自由研究で調べた故郷飯田の伝統工芸「水引」でした。

水引の色数の豊富さ、美しさ、素材の自由度の高さ、見上げるほどの作品もあるその可能性に「水引の素晴らしさをもっとたくさんの人に知ってほしい」と強く思ったとのこと。

独学で水引を学び、毎日Instagramで水引の投稿をしたり、友だちにプレゼントしたりと地道に活動していると、少しずつ「仕事」の依頼も増えていきました。そして水引コンテストで受賞するなど実績も積みながら、起業についても勉強。副業だった「水引」が、お寺からのお守りの受注や、故郷の水引プロジェクト参加、とだんだん本業になっていきました。

「昨年、独立して東京小金井市にアトリエ兼ショップをオープンし、今年は銀座の大型商業施設のイベントディスプレイを担当するなど、チャレンジの連続です」と小松さん。「今後は、オリジナル商品の開発を増やし、ご祝儀袋のリメイクサービスなどもはじめたいですね」と新たな展望も描いています。

■ほっと一息。ドライフルーツティーがご褒美に

大きなイベントや大量受注があると、水引を結ぶ作業が一日10時間以上に及ぶこともあるとのこと。

そんな小松さんのご褒美は、起業家仲間から勧められたニュージーランドのTEA TOTALのドライフルーツティー。中でもベリーピーチクランブルというフレーバーがお気に入りです。

4種のベリーとローズヒップやチェリー、ハイビスカスなどの果実が入ったお茶で、商品名にあるピーチとは、桃ではなく“素敵なもの”“香りのよさ”という意味があるらしく、赤い色の美しさと、部屋中にふわっと広がる香りが優雅な気持ちにしてくれます。

水引の制作の合間にアイスティーにしてすっきり飲んだり、仕事が終わってからホットティーで飲んで癒されたり、都度楽しみ方も変えているそうです。

香る空間で結ぶ水引は素敵な作品になりそうですね。

(取材・文:舛廣純子、イラスト:ヤベミユキ)

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