提供:週刊実話

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 家事やデスクワークなどで同じ姿勢を長時間とっていると、重い腕と頭を支える筋肉(僧帽筋、肩甲挙筋、大・小菱形筋、脊柱起立筋、頭半棘筋、胸鎖乳突筋など)が疲れてきます。また、長時間同じ姿勢をとっていると血行が悪くなっていきますが、これによってグリコーゲン(糖)をエネルギーとする筋肉に老廃物(乳酸)もたまっていきます。その結果、首や肩に張りや重だるさ、軽い痛みなどを感じるようになりますが、これが「肩こり」です。

 肩こりを治すには、筋肉を使いすぎないことが重要です。長時間同じ姿勢をとったり、同じ動作を繰り返したりしすぎないようにしましょう。適度に休憩をとったり、首や肩を軽く動かしたりといった軽い運動をすると、筋肉がほぐれて再び元気になります。ひじかけで腕の重さを支える、湯船にゆっくり浸かるのも肩こりの予防に有効です。

 後に説明する重大な病気が原因でないときは、「単なる疲れ」との意識改革が大切です。カナダ人の友人に肩こりのことを聞くと「ナンセンス」と笑い飛ばされました。

 肩こりは単なる筋肉の疲労だけでなく、ほかに重大な病気が潜んでいる可能性があります。首を動かしたときに手にしびれが広がる、また、痛みがなかなか消えないときは、頚椎性の神経障害や内臓の病気の疑いがあるので、肩こりが続くときは整形外科や内科の診察を受けるようにしてください。

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監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPはhttps://ijiri.jp