綾野剛、熊本へ初の来訪でファン大興奮!/[c]2019「楽園」製作委員会

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「悪人」「怒り」など映像化が続くベストセラー作家、吉田修一の「犯罪小説集」が、瀬々敬久監督によって映画化され、『楽園』として10月18日(金)に公開される。このたび、TOHOシネマズ 熊本サクラマチが本日オープンすることを記念した試写会が、昨日実施され、主演の綾野剛、共演の杉咲花が舞台挨拶を行った。

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本作は世界三大映画祭の一つ、第76回ヴェネチア国際映画祭の公式イベント「ジャパン・フォーカス」でも上映され、さらに第24回釜山国際映画祭「アジアの窓」への正式出品も決定しており、日本公開を前に海外からも熱い注目を集めている。

約1週間程度の募集期間に応募は6000件を超え、満席御礼の会場は熱気に溢れる観客でいっぱいに。「今回が初熊本」という綾野は“くまもん”をイメージしたという黒基調に赤を取り入れた衣装で登場。熊本空港に降り立ったら、前の便に乗っていた行定勲監督が、綾野らが来ることを知って待っていてくれたという驚きのエピソードを語った。

あるY字路で起きた事件の容疑者として追いつめられていく主人公の豪士(たけし)を演じた綾野。役作りについて、「Y字路というその土地が持つ雰囲気、まずはそれを体感することがこの役にとっては重要。直に感じることに意識を払った」と話した。

Y字路で消息を絶った少女と直前まで一緒だった親友で、心に深い傷を抱える少女の紡(つむぎ)を演じた杉咲は、「Y字路での経験がトラウマになっている少女なので、撮影に入る前にY字路の写真を毎日見るようにしていました。でも現場に行って出てくる感情を大切にしたいと思って撮影に臨みました」と撮影を振り返る。

豪士と紡のふたりは互いの不遇に共感していくが、撮影にあたって2人の関係性で気を付けたことがあるかという質問には「生きるとは、選択の連続。でも選択することを許されないふたりが共通して抱える疎外感、閉塞感が共鳴し合った。体温を感じ合ったということなんだと思う。本番という声がかかって、カットという声がかかる。そこは集中するが、あとはスイッチをオフにして切り替えます」と綾野。

いっぽうの杉咲は、「自分と一緒だって感じ取ったのでしょう。豪士と紡の間に流れる空気があり、それがとても居心地がよかった。撮影現場での綾野さんはとても気さくであたたかく話しかけてくれるんです。撮休にご飯に誘ってくれたりしましたし、撮影期間中に迎えた誕生日には2つもプレゼントをくださいました」と仲のよさを垣間見せた。

さらに杉咲は役作りについて、「事前に考えるというよりはその場で出てくる思いや感情を大切にしていました」と語ったうえで「紡として豪士の前に出ると、自然に湧きでるものがある。自分でコントロールしようと思ってもできなかった。本番という声がかかった瞬間、頭が真っ白になるということがあって。こんなことは初めての経験でした」と吐露した。

これから映画を鑑賞する観客に向けて、「真新しい映画館で、記念すべきハレの日に皆さんの前でご挨拶することができてうれしいです。皆さんがどう受け止めてくださるかドキドキします。ぜひこの大きなスクリーンで映画の力を感じてほしい」と杉咲が話すと、綾野は「この映画をみなさんに託したいんです。それぞれの答えが見つかるはずだと思っています。ぜひそれを持って帰って欲しい」と熱く力強く言葉を投げかけた。

綾野が挨拶中、突然客席の一点に目を向け「瀬々さん!?」と声をあげ、一瞬会場の空気がざわついた一幕も。監督によく似ている観客に、「監督が観に来ているのかと思った」と話し、会場では大きな笑いが起きていた。TOHOシネマズ 熊本サクラマチにとって初となる舞台挨拶は、大盛況のうちに幕を閉じた。(Movie Walker・文/編集部)