航空専門学校4校の生徒が、羽田空港で「グランドハンドリング」の技術を競いました。トーイング・トラクターをバックで8の字に走らせる生徒。「先生より速い」というその技術と実力を見てきました。

北海道から大阪までの学校が参加

 航空専門学校グランドハンドリングコンテストが2019年9月11日(水)、羽田空港内のスカイマーク格納庫で初めて開催されました。


バックにはANAの整備訓練機ボーイング737-500型(2019年9月11日、乗りものニュース編集部撮影)。

 グランドハンドリング(飛行機の地上支援)の技術を競うこのコンテストには、中日本航空専門学校(岐阜県関市)、日本航空専門学校(北海道千歳市)、大阪航空専門学校(大阪府堺市)、国際航空専門学校(埼玉県所沢市)が参加。各校の生徒チームが実力を披露しました。

 競技種目は、飛行機に積み込む手荷物や貨物を運ぶ「トーイング・トラクター」を使った8の字走行と、フォークリフト、トーイン・トラクターを使ったコンテナの積み下ろしです。

バックで8の字走行


バックランプが灯るトーイング・トラクター(2019年9月11日、乗りものニュース編集部撮影)。

 8の字走行は前進だけでなく後進も行います。トーイング・トラクターは、コンテナを載せる車両「コンテナドーリ」を後ろに1台連結して2両編成で走行。クルマとコーンの距離は、わずか数10cmですが、コーンを倒してしまった生徒はごくわずかで、なかには前進時と同じくらいの速度でバック走行を行う生徒もいました。

ANA担当者「先生より速くて驚いた」&グラハン女子も参加

 コンテナの積み下ろしは、スピードのほか、安全確認やコンテナ移動時の高さ、運転席から直接見えないフォークリフトの爪の位置が採点対象です。自身の運転技術に加え、誘導役の生徒の合図などの力を借りて積み下ろしを行います。


コンテナの積み下ろし(2019年9月11日、乗りものニュース編集部撮影)。

 コンテストは中日本航空専門学校が優勝しました。同校は校内で定期的にコンテストを開催しており、そのときの優勝メンバーを中心にチームを組んだといいます。競技種目ではスピード、安全確認作業、確実性が総合的に評価されました。主催した日本航空技術協会の渡辺浩一郎事務局長は「甲乙つけがたく、感動しました」とコンテストを振り返りました。

 ちなみにこのコンテストには、JAL(日本航空)、ANA(全日空)、スカイマークが協力しており、それぞれ場所や資機材を提供しています。

 コンテストで審査員を務めたANA業務部の塩入康夫さんは、初開催としては大成功と話します。生徒の運転技術について塩入さんは「簡単そうに見えますが、実は相当難しいことをしています。かなり練習してきたのだなと思いました。速さだけではなく、安全作業などもしっかりしていました。デモ走行を行った先生より速かった生徒さんがいたのは驚きました。入社したら即戦力になれると思います」と評価しました。

 なお塩入さんによると、グランドハンドリングの仕事は安全かつ確実に仕事がこなせる「粘り強い人」が向いているそうです。「グラハン女子」も増えており、女性が半数以上出場している学校もありました。