東京メトロがフィリピン運輸省職員を対象に体験研修を実施。運輸省職員は、運転士の点呼や運転事務室などに加え、丸ノ内線の営業列車に実際に乗り、運転士の動きも見学。東京の地下で日々行われている業務を、肌で感じていました。

東京を支える地下鉄の仕事を見学

 東京メトロが2019年9月9日(月)から13日(金)まで、フィリピン政府運輸省職員を対象に、運転業務などの実務体験研修を実施。10日(火)には、丸ノ内線乗務管区中野運転事務室(東京都中野区)で、その様子を報道陣に公開しました。


営業列車に乗り込み、運転士の動きを見学するフィリピン政府運輸省職員(2019年9月10日、大藤碩哉撮影)。

 フィリピン政府は、鉄道事業の効率的な運営や維持管理を目指し、人材育成・監督機関として「フィリピン鉄道訓練センター(PRI : Philippine Railway Institute)」の設立を決定。東京メトロはJICA(国際協力機構)を通じて、おもに人材育成の分野で支援することになりました。

 10日(火)の内容は、おもに列車の運転に関する研修です。フィリピン運輸省職員は、総合指令所での業務内容について講義を受けたのち、運転士の点呼、アルコール検査、運転事務室の施設などを見学しました。丸ノ内線が、朝ラッシュ時に1分50秒間隔で運行されていると説明を受けると、フィリピン運輸省職員のひとりは驚いたように聞き返していました。

 施設見学後、フィリピン運輸省職員は丸ノ内線の営業列車に乗車。乗務員室に入り、中野坂上駅(東京都中野区)から方南町駅(同・杉並区)まで、運転士の動きを見学しました。終点の方南町駅では、乗客がホームを行き交うなか、運転士が行き先や運行番号などの表示を指差し確認する様子を見学。安全かつ時間通りに運行させるための所作に、フィリピン運輸省職員は見入っていました。

 研修について、フィリピン運輸省の次官、アネリ・ロントックさんは「フィリピンはいま鉄道の建設ラッシュです。列車を運行するにあたり、安全、サービス、利便性、信頼性、効率を主眼に、人材を開発したいです。世界有数の都市である東京で、これだけ大勢の人を日々安全に輸送していることに感銘を受けました」と話しました。