13日の金曜日、そうです。ジェイソンの日でございます。

え? なに? ジェイソンって誰だって? ジェイソン・ステイサム? 世界で一番かっこいいハゲ、ワイスピ最高だよな。だが違う。

メタリカの元ベーシスト、ジェイソン・ニューステッド? おお君、知ってるね〜俺と友達になれそうだ。だが違う。

なに? ジェイソン・チャンドラー・ウィリアムス? それNBAの昔のスター選手だよね、なんで知ってるの? すごくね? だが違う。

答えは「ジェイソン・ボーヒーズ」だ。

「誰?」とお思いの君、甘いぞ。Google検索で「ジェイソン」と一言入れてみ、そしたらこいつが検索で一番上に出る、そして分かるはずだ。

13日の金曜日』。ホッケーマスクの殺人鬼「ジェイソン・ボーヒーズ」だ。ジェイソンという名前が有名すぎてボーヒーズを知らんかった、という人も多いはず。ほら、よくあだ名で呼ばれている人で「え! お前苗字○○っていうの!? 知らんかった〜」と同義です。

というわけで本日は、13日の金曜日なので、映画「13日の金曜日」全シリーズを解説するぞ〜! これで君はあっという間に『13日の金曜日』マニアだ! しかもその数全10作! そんなあんの!? そうです、そんなにあるのです、実は大サーガ。10分ください。全部シリーズがわかります!

そして、そのシリーズには、我々日本人が忘れかけていた不撓不屈の侍精神があったのです。

(は? 何言ってんの?と思った君! 甘い! 甘いぞ! 最後まで読もうな! 読めばわかるよあなたにも)

それじゃーいっちょやってみっか!

「13日の金曜日」シリーズのざっくり概要。何度だって立ち上がる不撓不屈の侍精神

侍ジェイソンは湖が好き♡→殺戮の嵐♡→侍ジェイソン死亡→復活♡
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ほんとにこれで以上です。お分かりだろうか。この連続です。最後まで読んでいただけるとよくわかると思います。
なぜ、ジェイソンは「侍」か? 彼は何度でも立ち上がる不撓不屈の侍精神があるからなのです。
まだ、ブラウザの「×」ボタンとかスマホのホームボタン押さないでね!

そもそもジェイソン・ボーヒーズとは?意外と知らないことだらけ。

まずはこのジェイソンのプロフィールを紹介しましょう。合コンでいうところの「はじまして、仕事は○○してて、趣味は○○、内気な性格です」のようなものです。

1946年6月13日ニュージャージー州出身。ボーヒーズ家の長男として生まれる。身長192cm・体重114kg、大柄筋肉質。幼少時代は背が低く華奢な体系。常人の2倍の大きさの心臓と、異常に小さな脳を持っているのだ。大人になってからは不気味な息遣いとうめき声しか出さない。先天的な病により顔が奇形、これがジェイソンを殺人鬼へ変貌させた最大の要因となる。

そして皆さん、もしかしてジェイソンの武器がチェーンソーだと思っていませんか?

それ、違います。

ジェイソンがチェーンソーを武器にしたことは実はシリーズを通して一度もないのです。なぜかパブリックイメージとしてホッケーマスクにチェーンソーというイメージがありますが、実はこれは間違い。「悪魔のいけにえ」シリーズのレザー・フェイスと混同しているのでは?という説が有力です。

では、解説していきましょう! 観たことがないあなたもこれで「13日の金曜日」シリーズを全部観た気になるはず!

さあ、日本よ、これが侍だ!!!

1. ジェイソン侍、人を殺さず『13日の金曜日』(1980)

実はこの記念すべきシリーズの金字塔ともいうべき第一作でジェイソン・ボーヒーズは殺人を犯していない、というから驚きではありませんか。実質の主人公はジェイソン・ボーヒーズの実母パメラなのです。

ストーリーは、クリスタルレイクでキャンプに参加していた11歳のジェイソン、その風貌から彼を怪物と忌み嫌う少年少女たちの差別に遭い、顔に布袋を被せられた状態でクリスタルレイクに突き落とされます(ひどい)。そのまま溺れて消息不明となったジェイソン。ジェイソンの母パメラは精神に異常をきたし、パメラは殺人鬼となってしまうのです。ほらな、これパメラが主役やん。

2. ジェイソン侍、殺しはじめる『13日の金曜日PART2』(1981)

クリスタルレイクで発生した悲劇から数年後、再びクリスタルレイクのキャンプ場に、懲りずに指導員候補生の若者達が訪れます(よく来るな笑)。その夜、前作で死んでたと思われ怪奇伝説と化したジェイソンが不撓不屈の侍精神で生きていたのです。次々と指導員達を殺害しはじめるジェイソン。この時の彼は布袋を被っているので、まだアイスホッケーマスクは被っておりません。

3. ジェイソン侍、ホッケーマスクを被る『13日の金曜日PART3』(1982)

来ました第3作。ストーリーは前回の惨劇の翌日から始まります。猟奇的殺人事件が全米で流れる中、ブレアーズタウンのクリスタルレイク付近にあるカフェを営む夫妻が何者かによって殺害されます(もうクリスタルレイクなんて絶対に行きたくない)。その翌日、別のキャンプ場に、数人の高校生が訪れます。彼らが向かったキャンプ場の納屋には、不撓不屈の侍精神で生き延びていたジェイソンが隠れ潜んでいたのでした(もう行くなって!)

4. ジェイソン侍、死亡で候『13日の金曜日・完結編』(1984)

一応「完結編」と銘打たれたシリーズファイナル。前回の悲劇の夜、警察と救急隊員によって、ジェイソンに殺害された高校生やバイカー達の死体が回収されます。その中にはジェイソンの死体も。しかし、死体安置所に運ばれたジェイソンの死体が不撓不屈の侍精神でまさかの復活! 検視員や看護婦を殺害します。蘇生したジェイソンはクリスタルレイクに戻り(クリスタルレイク大好き♡)、ヒッチハイカーや別のキャンプ場に訪れていた若者達に襲いかかります。

5. 新しきジェイソン侍、作れなかったで候『新・13日の金曜日』(1985)

やっぱあれですよね、「新」とか「ビギニング」とかつけて新たにリブートするのがあるあるですが、この「13日の金曜日」シリーズにも当てはまります。ストーリーはこうだ。ジェイソン・ボーヒーズの連続殺人事件は、トミー・ジャーヴィスという少年がジェイソンを殺害し、幕は降ろされました。しかし、ジェイソンに襲われた経験がトラウマとなり、18歳になってもその悪夢から逃れられず、精神病院を転々とするトミー。そんな中、森の中にある精神病院いたトミーの周辺で、死んだはずの“あいつ”の犯行と思われる猟奇的殺人事件が発生! さあ次行ってみよう! この作品大ゴケしました。新たな殺人鬼をつくれなかった、そしてあいつがまた、不撓不屈の侍精神で帰ってくるのです……!

6. ジェイソン侍、不撓不屈の復活『13日の金曜日PART6/ジェイソンは生きていた!』(1986)

あれれれ!? リブートしないでPart6とか名乗っちゃったよ!ってことは前作は後付けされたPart5だったってことですよね、そうですよね。副題は「ジェイソンは生きていた!」……まあそうでしょうね。だってそればっか。前作はジェイソンに代わる新たな殺人鬼誕生の物語として新たなリブート作品を予定していたが、大人の事情(興行収入)により、4作目で死んだはずのジェイソンが蘇ります。ジェイソン、頑張って殺して金を稼いでくれ。おじさんたちはこれでメシ食ってるんだ。ストーリーはまあ、ジェイソンが不撓不屈の侍精神で生きててまた殺しまくる、っていう感じです。さあ! 面白くなってきたぞ! 次行ってみよう!

7. ジェイソン侍、超能力少女にフルボッコで候『13日の金曜日PART7/新しい恐怖』(1988)

「新しい恐怖」! ジェイソン以外にも新しい恐怖が生まれるのか!? ストーリーを見ていこう! クリスタルレイク付近で暮らす少女・ティナ(またクリスタルレイクかよ!)は、超能力少女。で、また前回クリスタルレイクに沈められたはずのジェイソンが当たり前のように、何度だって立ち上がる不撓不屈の侍精神で復活を遂げ、殺戮を繰り広げます。はいはい、そうですね、で、なに、新しい恐怖って? なに? 今作の注目は超能力少女ティナ、この少女、まじでジェイソンをフルボッコにします。長いシリーズでも最強キャラはこのティナです。お約束の通り、ジェイソンは今回も撃退されるのです。

もうここまでくるとあれだよね、クリスタルレイク周辺の人も「あらあら、またジェイソンさんが復活したのね、母さん、戸締りはしっかりな、あーねみーかったりーわ。さあ明日仕事だから寝よ〜っと」くらいのノリでしょう。クリスタルレイクに住むお前らこそ、侍だ。さて次はいつ不撓不屈の侍精神で復活するのかな?

8. ジェイソン侍、上京『13日の金曜日PART8/ジェイソンN.Y.へ』(1989)

おいおい! 今度はニューヨーク行っちゃうのかよ!

これみてえだな!

パラマウントもあの手この手を使ってジェイソンを復活させます。前作の殺人事件から数年後。ティナの父親の手で再度クリスタルレイクの底へと沈められたジェイソン。で、普通に不撓不屈の侍精神で復活します。

ジェイソンは、ニューヨークへ向かおうとしている豪華客船に乗り込み、修学旅行を楽しむ学生を殺戮。ようやくニューヨークへとたどり着いた客船、そしてジェイソンもニューヨークに辿り着くのです。

ついにクリスタルレイクから飛び出したジェイソン。初めての都会。「上京って楽しい♡」 きっと行きたかったんだよな。さ、次はなんだい? どうやって不撓不屈の侍精神で復活するんだい?

9. ジェイソン侍、毎日が命日『13日の金曜日/ジェイソンの命日』(1993)

「毎日がエブリデイ♡」とはよくいったもの。そして「毎作がジェイソンの命日」じゃないのか、違うのか? 製作が代わったからか、前作のラストとも全く繋がらず、シリーズとしては雰囲気も異なる。ストーリーはこうだ。クリスタルレイクに住む女性(だから住むなっての)を襲ったジェイソン。ジェイソンが女性を追い詰めた時、突如照明が照らされ、特殊部隊の兵士達が現れる。ジェイソンは、とどめの迫撃砲によって遂に木っ端微塵に吹き飛びます。そう、つまりこの女性は囮だったのです。

何度も不撓不屈の侍精神で復活するジェイソンの生態を調べるべく、研究所にジェイソンの肉塊が運ばれる。そして、ついにジェイソンの秘密が明らかに……!

また殺戮します。この人。あれ、なんかもうジェイソンの母、パメラさんとかどこいったの? もうよくわかんない。

10. ジェイソン侍、GO to Space『ジェイソンX 13日の金曜日』(2001)

「X」!  シリーズ最終章となった今作。ストーリーを見ていこう。「宇宙に行こう。ジェイソンと」
は? え? 何言ってんのお前。なんとジェイソン、不撓不屈の侍精神で宇宙にいきます。殺戮の果てに冷凍保存されたジェイソン。はるか未来に荒廃した地球から宇宙船に回収され宇宙へと飛び立つ。その後、自力で蘇生したジェイソンが、結果的に閉鎖環境の船内で船員を相手に殺戮を繰り広げる……! ジェイソン宇宙に行っちゃったよ! そしてシリーズは『フレディVSジェイソン』へ続くのです(この続きは面白くなってきたのでまた書こうと思います)。

これが『13日の金曜日』のすべてだ。

いかがだろうか。これが「13日の金曜日」シリーズのすべてだ。なんか書いてて盛り上がってきてしまいまして。

・Part1ではジェイソン侍は『るろうに剣心』の剣心のごとく不殺。母親パメラが息子の復讐のため殺人鬼に
・Part2〜4ではジェイソン侍がヒャッハーで殺戮
・Part5はジェイソン侍に代わる新しいスターを誕生させられず
・Part6〜7ではジェイソンが不撓不屈の侍精神で復活
・Part8ではジェイソンはヒャッハーのままニューヨークに行き
・Part9ではジェイソンの生態系がアゲポヨで調査され(何言ってんの俺)
・Part10ではついに宇宙へ

死んでも生き返る。
何度倒れても立ち上がるその姿勢は努力と根性。
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インターネットに踊らされる我々現代人。我々現代人が忘れかけていた不撓不屈の侍精神はジェイソンそのものではないでしょうか。体罰はたしかにいけません。殺戮はもってのほか。しかしジェイソンはジェイソンなりに「何度倒れても立ち上がる不撓不屈の侍精神」が私には垣間見えました。(ガチで思った私はどうかしてるのでしょうか)

実はわたくし、この記事のために10作全部観ました。はっきり言って、楽しくなっちゃいました。

本日は13日の金曜日、皆さんも今日は会社を休んで「13日の金曜日」シリーズをご覧になってみてはいかがでしょうか。きっと全シリーズを観終えるとなんでもない「14日の土曜日」がやってくるはずです。

みんな! 不撓不屈の侍精神で頑張ってこうぜ!
最後に言っておく「クリスタルレイクには絶対に絶対に近づくなよ!」
んじゃまたな!