サウサンプトンの吉田 photo/Getty Images

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日本代表では不動のディフェンスリーダーである吉田麻也だが、所属するサウサンプトンでは少しばかり苦しいスタートを切っている。ここまでカラバオ杯も含め開幕から5試合を戦ったが、吉田が先発したのは第2節のリヴァプール戦のみ。序列争いでライバルにリードされているのだ。

サウサンプトンを指揮するラルフ・ハーゼンヒュットルは昨季途中に就任した際、3バックを使用してチームを立て直そうと試みた。それは今季開幕後も続いていたのだが、開幕2連敗を喫したことで方針を転換。第3節のブライトン戦からは4バックを使用している。4バックに変更するということは、単純にセンターバックの枚数が1枚減ることになる。吉田が先発できていない理由もそこにあると考えられる。

ブライトン戦と続くマンチェスター・ユナイテッド戦ではヤン・ベドナレク、ヤニック・ヴェステルゴーアの2人がセンターバックでコンビを組んでおり、吉田はベンチスタートだった。現時点で1番手になりきれていないのは明らかだ。

英『Football Fancast』は、吉田がこれまでと同じような問題を抱えたと取り上げている。サウサンプトンではトビー・アルデルヴァイレルトやジョゼ・フォンテ、フィルジル・ファン・ダイクら優秀なセンターバックが所属していたこともあり、吉田は何度かレギュラー落ちを経験している。今季も似たシチュエーションでの立ち上がりとなってしまったわけだ。

さらに厄介なのが、今夏にアウグスブルクからレンタルで加わった20歳のDFケビン・ダンソの存在だ。ダンソは左サイドバックも担当できるが、センターバックもこなす大型DFだ。カラバオ杯ではダンソがセンターバックの先発を任され、吉田はベンチだった。こうした流れから、同メディアは吉田がベドナレク、ヴェステルゴーア、ダンソに次ぐセンターバック4番手になっているのではないかと捉えているのだ。

ただ、今回は少し状況が違う。アルデルヴァイレルトやファン・ダイクに比べて、ベドナレクやヴェステルゴーアには不安定な部分もある。同メディアもスタメン奪取は以前ほど難しいミッションではないと伝えているが、彼らがハーゼンヒュットルの信頼を失う可能性は大いに考えられる。スタートはやや苦しいものとなったが、吉田は4番手から序列を上げていけるのか。代表のディフェンスを束ねる存在であるだけに、クラブでも安定して出場機会を得ておきたいところだ。

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