ホアキン・フェニックス

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孤独だが心優しかった男が、悪のカリスマ・ジョーカーへと変貌していく姿を描いた『ジョーカー』主演のホアキン・フェニックスが、トロント国際映画祭で亡き兄リヴァー・フェニックスへの思いを語った。

[動画]心優しき青年は、なぜ悪のカリスマ・ジョーカーに変貌したのか?/映画『ジョーカー』予告編

本作は、「どんな時も笑顔で」という母の言葉を胸に、コメディアンを夢見てきた心優しい男アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)が、なぜ、悪のカリスマ・ジョーカーになってしまったのかを描く衝撃作。先日閉幕した第76回ヴェネチア国際映画祭では最高賞にあたる金獅子賞に輝き、開催中の第44回トロント国際映画祭ガラ・プレミア部門でもフェニックスが、本年より制定された傑出した演技を行った俳優に対する功労賞「TIFFトリビュート・アクター・アワード(TIFF Tribute Actor Award)」を受賞した。

俳優仲間であるウィレム・デフォーの呼び込みで、記念スピーチを行ったフェニックスは「私が15歳、16歳だったある日、兄のリヴァーが、『レイジング・ブル』(80年)のVHSテープを持って、仕事から帰宅したんです。彼は私にその映画を見せてくれて、翌朝も私を起こすと、もう1度見せたんです。そして、『お前は演技をやるんだ。これがお前のやることなんだよ』と、私の意志を確認することなく俳優として生きていけと言われれました。演技が私に素晴らしい人生を与えてくれたから、兄には感謝しています」と亡き兄リヴァー・フェニックスが、本作にも出演しているロバート・デ・ニーロがアカデミー賞を受賞した『レイジング・ブル』を見せてくれたことが、俳優として生きていく覚悟を決めるきっかけとなったと、目に涙を浮かべながら感謝の言葉を述べた。

フェニックスはこれまでに『ザ・マスター』(12年)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたのを含め、同賞に3度ノミネートされた実力派俳優。そんなフェニックスをして、本作では「役者としてこの役は手ごわかった」と一筋縄ではいかない役作りで苦戦したことを明かしつつも、「僕にとって『ジョーカー』は特別な映画だ。観客の期待に応えられるものになっていると思うよ」と作品への自信の程も明かしている。

『ジョーカー』は10月4日より全国公開となる。