ジダンの手腕が試される

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監督ジネディーヌ・ジダンのレアル・マドリーでのプロジェクトは、思ったようなスタートが切れていないのが現実である。ジダンがすでに監督を務めていた昨シーズンの終盤、マドリーは全てのタイトルの可能性を失っており、ファンの苛立ちに似た感情は、論理的な反応だった。その後、約3億ユーロ(約357億円)を投資し、チームの補強を行った今シーズン、監督ジダンへの要求は、非常に高くなっている。

バリャドリードとビジャレアル戦に引分けたラ・リーガでの直近の試合が最初の警告を発している。そんな中監督ジダンは、国内タイトルとヨーロッパでのタイトルにおけるマドリーの行方を大きく左右する6試合を15日間で戦うことになり、その手腕が試されることになる。そしてそのテストとして、チャンピオンズリーグのパリ・サンジェルマン(PSG)戦とラ・リーガのアトレティコ・マドリー戦を戦う。

ただ、その他にも敵地エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアンで行われる難敵セビージャとの試合に加えオサスナ戦とレバンテ戦も控えている。

■スケジュール
マドリーの次節の相手は、監督パコ・ロペス率いるレバンテであり、昨シーズンは、ロジェール・マルテとホセ・ルイス・モラレスのゴールを決められ1−2で破れた相手である。

この敗戦は、当時のマドリーの監督ジュレン・ロペテギの終焉の始まりであり、その数日後には、カンプ・ノウでFCバルセロナに屈辱的な敗戦(5−1)を喫して解任となっている。それを考慮してか監督ジダンはチームに対して、ここ数日間で簡単な試合はないと強調し、意識付けしている。

ラ・リーガのレバンテ戦を戦ったあとにマドリーがタイトル制覇を強く望むチャンピオンズリーグの初戦を迎える。9月18日(水)に敵地パルク・デ・プランスにおいて、ネイマールを筆頭にスター選手達を擁するパリ・サンジェルマン(PSG)と戦うことになる。

しかし、マドリーにとっては幸運にも、ネイマールが出場停止処分でプレー出来ないのに加え、キリアン・エムバペとエディンソン・カバーニも怪我により出場しない可能性が高い。両選手とも復帰に向けて最終段階に入っているが、もし出場したとしても試合感覚があまりない状態での出場となるだろう。しかし、レバンテ戦同様にこのような状況でも監督ジダンは、トリデンテがいないながらもリーグ・アンで好調のPSGに対して気を緩めていない。

その後、マドリーは、3日間おいて監督ロペテギ率いるセビージャと戦うことになる。敵地エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアンでは、監督ロペテギが“飢えている”と語る、ヴィニシウス・ジュニオールもチームと共にセビージャの地に乗り込むことになるだろう。一方で、監督ジダンからの信頼を勝ち取ることができず、セビージャにレンタル移籍しているセルヒオ・レギロンも同じように高いモチベーションで挑んでくるはずである。

続いて、9月25日(水)のミッドウィークに行われるラ・リーガ第6節オサスナ戦が救いとなるかもしれない。なぜなら、この試合の数日後に敵地ワンダ・マトロポリターノで行われるアトレティコとのマドリード・ダービーを控えているからである。監督ジダン率いるマドリーは、プレシーズンでのアメリカツアー中に7日間で3試合を戦っている。

その際監督ジダンはまだプレシーズンであり、コンディションを上げているフェーズだと主張することができたが、今回はそのような言い訳は通用せず、敗戦すればマドリーの役員達の怒りに触れる可能性も十分にある。

■無限ではない信頼
監督ジダンに対する信頼は無限ではなく、この2週間での結果が監督ジダンの去就に大きく関わってくるだろう。監督ジダンはクラブ役員達の信頼をまだ得ているものの、マドリーの元監督ジュレン・ロペテギが約1ヶ月間でセビージャ(3−0)、CSKAモスクワ(1−0)、アラベス(1−0)、レバンテ(1−2)、バルサ(5−1)という5敗を喫し、昨年の10月での解任に追い込まれたという事実もある。

加えて、新たに獲得した選手達に十分な出場機会を与えておらず、クラブ内では不満の声も徐々に聞こえ始めている。複数の選手達(エデン・アザール、フェルランド・メンディなど)が負傷しているのは事実だが、マドリーの軸となる選手達が昨シーズンと変わっていないのは、理解されていない状況である。今夏、チームの革新が図られたが、込められた銃弾は、結局花火となっている状況である。

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