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 東京商工リサーチは、国内銀行の2019年3月期決算をもとに、「総資金利ざや」調査を行った。

 東京商工リサーチは9月9日、国内銀行111行の2019年3月期決算をもとにした「総資金利ざや」の調査結果を発表した。この調査における「総資金利ざや」は「資金運用利回り−資金調達原価」で算出。銀行業態は、1.埼玉りそなを含む大手行7行、2.地方銀行は全国地銀協加盟行、3.第二地銀は第二地銀協加盟行。

 「総資金利ざや(中央値)」は0.14%で、前年同期の0.15%より0.01ポイント低下。2010年3月期以降では、2017年3月期(0.13%)に次ぐ、2番目の低水準だった。2016年2月に日本銀行がマイナス金利を導入して以降は、金融機関の低金利競争が厳しく、金利収入の中心である「貸出金利回り」の低下が続いている。

 こうしたなか、「資金調達」が「資金運用」より利回りが高くなる「逆ざや」は14行。大手行2行(前年同期3行)、地方銀行7行(7行)、第二地銀5行(同6行)で、前年同期の16行よりも2行減少した。

 地区別では「総資金利ざや」が最も高かったのは、九州(21行)の0.24%。以下、中国(9行)の0.19%、北海道(2行)と四国(8行)の各0.18%、関東(17行)の0.16%となった。

 10地区のうち、「総資金利ざや」上昇は、東京(0.09ポイント上昇)、北海道(0.05ポイント上昇)、中部(0.03ポイント上昇)、北陸と近畿(各0.01ポイント上昇)の5地区。低下は、中国(0.05ポイント低下)、九州(0.03ポイント低下)、東北と関東(各0.02ポイント低下)の4地区。同率は四国の1地区のみだった。

「総資金利ざや」は、資金の運用利回りと調達利回りとの差を示している。低金利が続くなかで貸出による利回りは低調に推移。貸出金利の上昇が望めないなか、手数料収入や後継者不足などの課題を抱える中小企業へのM&Aなどのコンサルティング業務など、金利収入以外の新たな収益源の確保が急がれると東京商工リサーチは指摘している。

MONEYzine編集部[著]

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