学生らが購入したプログラム入りのUSBメモリー

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 「必ずもうかる」などと誘われて高額な商品を買わされるマルチ商法(連鎖販売取引)。

 その被害にあったとして埼玉県内に住む大学生4人が10日、PC機器会社などに計約236万円の支払いを求める集団訴訟を、さいたま地裁に起こした。同様のトラブルは若者の間で広がっており、県内の弁護士らがこのたび対策弁護団を結成。今回の訴訟は第一弾で、今後も新たな訴訟を起こす考えだ。

 今回被告となったのはPC機器会社「i tec japan」(東京都品川区)と、その代表取締役ら。

 訴状などによると、4人はそれぞれ昨年8月〜12月、同級生から「もうけ話がある」と誘われ、東京・渋谷のカフェで同社の担当者と面会。投資取引に使うパソコン用プログラムを紹介され「年200%の利益が出る」など説明を受けた。金額は53万7千円で4人とも担当者の案内で消費者金融などから借り入れ、支払ったという。

 ただ購入後、取引を始めるには最低30万円が必要と言われ、資金集めのため友人・知人に同じプログラムを購入してもらうよう指示を受けた。1人につき6万円を払うと説明されたことなどを不審に思い県消費生活支援センターに相談したことが提訴のきっかけだったという。

 弁護団は訴状で「原告らは社会的経験も少なく、商品の購入代金すら自ら用意できなかった」として、特定商取引法に照らし勧誘が不適当なものだったと主張。販売商品についても「取引を補助するためのツールで利益を上げられるようなものではなく、うその説明があった」と訴えている。一方、会社側は朝日新聞の取材に「訴訟の内容を確認できておらず、現時点でのコメントは差し控える」と回答した。