パラグアイ戦で冨安は、前半にCBで、後半に右SBでプレーした。写真●金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ]日本 2-0 パラグアイ/9月5日/茨城県立カシマサッカースタジアム
 
 冨安健洋の右サイドバックは、さらなる可能性を感じさせた。
 
 パラグアイ戦で日本代表の冨安は、前半にセンターバックでプレーし、2-0とリードした後半は右SBに移った。右サイドハーフに入った縦関係の久保建英と好連係を築きつつ、タイミング良くオーバーラップ。終盤には板倉滉のスルーパスに抜け出し、好クロスも上げた。守備ではCBでも見せている1対1や空中戦の強さを発揮し、攻守ともに上々のパフォーマンスを見せている。
 
 もっとも、ここまではよくいる右SBである。むしろ前半に右SBを務めた酒井宏樹は絶妙クロスで南野拓実のゴールをアシストしており、まだまだ右SBとしての冨安は酒井には見劣りするだろう。
 
 ただ、それでも右SBとしての冨安が興味深かったのは、プラスアルファの仕事だ。
 
 後半が10分ほど経った頃、冨安は森保一監督とピッチサイドで話していた。「カウンター対策、リスクマネジメントのところで指示があった」そうで、以降は右SBの持ち場を守りつつ、中盤も気にかけている様子が見てとれた。
 
 時間が経つごとに冨安は、中盤をケアする守備の練度が高まっていた。85分にはカウンターを食らいそうになった場面で中央に絞り、インターセプトしてピンチの芽を摘んでいたシーンさえもある。
 攻撃時にSBがボランチのようにプレーする“偽SB”は、Jリーグで言えば横浜などが使って主流になりつつあるだろう。一方で冨安は、守備時に潰し役のボランチとしても振る舞えるニュータイプの“偽SB”になれる可能性もある。CBのみならず、元々ボランチも経験があるだけに、まだまだ伸びしろはありそうだ。
 
 とはいえ、冨安は右SBとしてのプレータイムは後半だけで、中盤で潰し役として好プレーを見せたのはわずかだった。本人も「パーフェクトではなかった」や「後半みたいなサッカーをしていたら厳しい」と述べて満足している様子はない。
 
 いずれにせよ、冨安は右SBとして計算できるだけのプレーは見せた。今後も貴重なオプションとなるだろう。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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