豪華な登壇者に凝った余興……オランダの「ガラパーティー」

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文 中田 徹

デ・リフト、ゴールデンブーツを受け取る

 1年前のタレント・オブ・ジ・イヤー(新人王)が、この夏、ゴールデンブーツ(年間最優秀選手)を受賞した。9月1日、『デ・テレフラーフ』紙が主催する2018-19シーズンの「フットボール・オブ・ジ・イヤー・ガラパーティー」がヒルファーサムで開催され、この夏アヤックスからユベントスに移籍したマタイス・デ・リフトが栄冠を勝ち取った。

 シルバーブーツにはルーク・デ・ヨング(PSV→セビージャ)、ブロンズブーツにはドゥサン・タディッチ(アヤックス)と、昨季の得点王(28ゴール)を分け合った2人が、デ・リフトに続いた。新人王にはフレンキ―・デ・ヨング(アヤックス→バルセロナ)が選出された。

 さらには141本のセーブを記録したヤニス・ブラスビッヒ(ヘラクレス)、77回のインターセプトを成功させたマイク・デ・ウィーリク(フローニンゲン)、ドリブルで107回突破に成功したジラーノ・ケルク(ユトレヒト)にも触れた、楽しいショーだった。

趣向を凝らした余興の数々

 ラファエル・ファン・デル・ファールトからゴールデンブーツを渡されたデ・リフトは「僕は今、20歳になってこの賞を受け取るけれど、19歳のときの活躍でゴールデンブーツに選ばれたことを大変誇りに思う」と堂々とスピーチした。    一方で新人王のフレンキ―・デ・ヨングは「僕は7歳か8歳のとき、ウィーレム2に入ったけれど、両親が働いていたため、祖父のヤンが仕事を辞めて僕の送り迎えをしてくれた」と語った。

 彼の祖父ヤンは毎試合、デ・ヨングのプレーを見に出かけているが、高所恐怖症という問題を抱えていた。アヤックスにとって伝説の試合となった昨季のCL、サンチャゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー戦は「アルコールでごまかして飛行機に乗った」のだという。

 そんなヤンに対して、このガラはなんとスカイダイビングに挑戦させ、それを映像で流した。<高齢者に向かってなんと鬼畜な……>と私もハラハラしたが、スカイダイビングを終えたヤンは満面の笑みでサムアップ。これで、バルセロナでプレーする孫の試合を現地で楽しめることになりそうだ。

 タディッチは、「セルビアはサッカー以上にバスケットボールの人気があり、僕もいい選手だったんだ。なんならオランダで最高の選手を連れてこい。俺がワン・オン・ワンで勝つよ」と豪語したことがあった。

 ここで立ち上がったのがワーシー・デ・ヨング(バスケのオランダ代表。ZZライデン所属)だった。ケガを避けるために3ポイントシュート合戦となった両者の対戦は、アヤックスの練習施設内にあるバスケットボールコートで行われ、僅差でワーシーが勝った。これもまた、このガラのために用意された余興の1つだった。

引退したファン・ペルシー&ロッベンにも

14年W杯で活躍したロッベンとファン・ペルシーはそろって引退

 オランダらしくビム・ヨンク、ケース・キスト、ロナルド・クーマン、ラファエル・ファン・デル・ファールトといった元スターに加え、ルーク・デ・ヨングの兄シーム(アヤックス)もプレゼンターを務め、さらには今季いっぱいで現役を退いたロビン・ファン・ペルシー、アリエン・ロッベンが今回は表彰を受けたが、彼らへのプレゼンターとなったルイ・ファン・ハールのスピーチがとてつもなく長かった。

「2014年ワールドカップのスペイン戦で、アリエンが決めたドリブルシュートを覚えているだろう。レアル・マドリー時代には、それをチップシュートで決めた。ロビン・ファン・ペルシーはスペイン戦で、ダレイ・ブリントのパスが来る一瞬のうち1秒、いや0.1秒のうちに『キーパーの頭越しにヘディングを決めよう』と判断し、それを決めた。2人のプレーにはサッカーを読む力、サッカーのインテリジェンスがあり、高いレベルでチップシュートを狙って実行する力があった」(ルイ・ファン・ハールのスピーチのごく一部)

 さらには、UEFA最優秀選手に選ばれたフィルジル・ファン・ダイク(リバプール)に対する拍手もあった。アヤックスのCLベスト4、オランダ代表のUEFAネイションズリーグ準優勝、オランダ女子代表のワールドカップ準優勝のことも振り返った、華やかなガラパーティだった。

Photos: Getty Images