2点目をアシストした日本代表DF酒井宏樹(マルセイユ)

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[9.5 キリンチャレンジ杯 日本2-0パラグアイ カシマ]

 アグレッシブなプレッシングをかけてくるパラグアイに対し、うまくいなしながら2点のリードを奪った前半の日本代表。豪快なオーバーラップからのクロスで2点目をアシストしたDF酒井宏樹(マルセイユ)は「ミーティングで食いついてくるチームという話はあった。かなりうまく外せた」と振り返った。

 追加点を生んだ攻撃参加は、チームがこれまで求めてきた『臨機応変』の賜物だった。1-0で迎えた前半30分、左サイド攻撃からMF中島翔哉(ポルト)が前を向くと、FW大迫勇也(ブレーメン)とMF堂安律(フローニンゲン)がゴール前に走り込むことで生まれたスペースを、後方から攻め上がってきた酒井が突いた。

「上がらないといけないくらいスペースがあったので上がったけど、そこは相手に合わせて。上がれば効果的だと思えば上がるし、守っていたほうがスペースが空くなら守る。とにかく勝つことが大事なので」。機を逃さない攻撃に背中を取られたパラグアイ守備陣は、MF南野拓実(ザルツブルク)へのクロスをただただ見送るしかなかった。

 また、この日の日本は守備面でも自在な対応が目を引いた。4-3-3で組み立てるパラグアイに対し、基本的には4-4-2で守る日本。セオリーでは中盤エリアでギャップを作られやすい噛み合わせになるが、ボランチが前後関係になったり、センターバックが果敢に飛び出したりすることで、パスの受けどころを次々に潰していた。

 こうした対応を続けることで、ずるずると守備陣が下がってしまうオープンな展開を回避。「そうすれば攻撃陣の体力はキープできる」と効用を述べた酒井は「僕ら後ろが攻撃陣の体力とエネルギーをコントロールしないといけない。そういうのは強いチームならどこでもやっていることなので」と自身が欧州で積み上げてきた知見も明かした。

 もっともパラグアイ戦はあくまでも親善試合。さらにこれから始まるカタールW杯アジア2次予選では、また異なるスタイルの相手と対戦することになる。フランスの名門マルセイユで多大な信頼を勝ち得ている29歳は「切り替えてミャンマーに臨みたい」と冷静に先を見据えた。

(取材・文 竹内達也)