サイドバックになった後半、右サイドを駆け上がる日本代表DF冨安健洋(ボローニャ)

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[9.5 キリンチャレンジ杯 日本2-0パラグアイ カシマ]

 センターバックとサイドバックを45分間ずつ難なくこなし、あらためて存在感の大きさを示した日本代表DF冨安健洋(ボローニャ)だったが、試合後の表情は神妙だった。何度も繰り返していたのは「パーフェクトではなかった」との言葉。セリエAで主力を張る20歳の理想像ははるか先のほうにあるようだ。

「後半みたいなサッカーをしていたら厳しいし、ボールロストは多かったし、行ったり来たりするゲームになった。ボールを持つ時間を増やして、うまくゲームを運ばないといけない」。試合後、取材エリアに現れた冨安が発したのは、2-0で勝利した後とは思えないような落ち着いた言葉だった。

 優位に試合を運べた前半の戦い方に水を向けても「2点を取れたことは良かったし、ポジティブだったと思う」と語るのみ。終了間際にカウンターからピンチを招いたことに目を向け、「リスクマネジメントがまだまだパーフェクトではなかった」と述べると、「うまくコミュニケーションを取りながら改善していければ」とこの先に目を向けた。

 なお、サイドバック起用は試合前の時点で森保一監督から伝えられていた様子。所属先のボローニャでも右SBを担っているものの、攻撃時は3バック的なポジショニングを求められることもあり、システムはやや異なっている。それでも「同じ役割じゃないけど戸惑いなくやれた」と捉えている。

 それでもなおパーフェクトな対応を目指すのは、絶対に負けられないアジアの戦いを控えているからでもある。「押し込む展開が予想される中、僕らDF陣がカウンター対策をしないといけない。そこでパーフェクトでなかったし、クリアボールが相手に入ることもあったので、そういうのをゼロにしないといけない」。驚異的なステップアップを遂げた20歳はなおも驕らず謙虚にカタールW杯アジア予選に挑む。

(取材・文 竹内達也)