U-22日本代表FW上田綺世(鹿島)

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[9.4 練習試合 U-22日本代表1-0セラヤFC]

 自らの仕事はゴールを奪うこと。U-22日本代表FW上田綺世(鹿島)は、この日もきっちりと任務を遂行した。

 地元クラブであるセラヤFCとの練習試合(25分×2本)の2本目に登場すると、3-4-2-1の1トップの位置に入った。この日はMF田中碧やMF齊藤未月など初めて同じユニフォームを着てピッチに立つ選手もいたことで、上田はあることを意識していた。

「チームメイトの癖を見たいと思っていた。今まであまり試合をやったことのない選手が、どういうタイミングで顔を上げて、どういう持ち方をするのか気にした」。チームメイトのスタイルによって、「自分が動くタイミングは変わる」という上田にとって、仲間のプレーを確認することは重要な点だった。

 そして、22分にその成果を発揮する。「試合前に少し話していた」という齊藤が前を向くと、最終ライン裏を突こうと走り出してボールを呼び込む。浮き球のパスに対して相手も反応するが、「ヘディングで競ってくると思ったけど、競ってこないのが分かった。胸トラップをしてスピードを生かせると思った」と胸トラップで落ち着かせると、左足でボールを持ち出して相手を一気に振り切り、右足のシュートでゴールを陥れた。

 齊藤との意思の疎通が「うまくかみ合った」だけでなく、シュートまで持ち込んだ流れの中で「自分の武器が生きた」と胸を張るゴール。この得点が決勝点となってチームは1-0の完封勝利を収めた。25分ハーフという変則的な練習試合ということもあり、「今日のゲームは勝ち負けがすべてではなかったかもしれない」と答えつつも、「でも、まずは結果として、勝つための点を取れた部分は良かったと思う」と充実した表情を浮かべた。

 法政大から“前倒し”で加入した鹿島でもリーグ戦5試合3得点を結果を残しているが、U-22日本代表では直近の公式戦6試合で2度のハットトリックを含む8得点と量産中。しかも6試合の内、5試合が途中出場と限られた時間の中での結果だ。また、森保一監督就任後の東京五輪世代の代表では22試合14得点と、チームトップの数字を残している。

 ゴールを奪う秘訣は「これと言ったことはない」とおどけながらも、「そこに特化したスタイルでやってきた」という点を挙げる。「ゴールに関しては自分のストロングな部分。点を取ることがすべてではないかもしれないけど、僕はそれがすべてだと思ってずっとサッカーをしてきたので、それが僕自身のスタイルになっている」。

 今回の北中米遠征では6日にU-22メキシコ代表、9日にU-22アメリカ代表との親善試合が行われるが、先発であろうと、ベンチスタートであろうと求められているものは変わらない。「より結果を求められるタイミングや使われ方もあると思うので、そこで結果を残せないと存在意義もなくなってしまう。ゴールを求められている以上、それをやるのがチームにとって当然のこと」と考えるストライカーは貪欲にゴールだけを狙う。

(取材・文 折戸岳彦)