もしもアザール(右)が代表戦に出場したなら……。さすがにジダン監督(左)の堪忍袋の緒が切れるだろうか。(C)Getty Images

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 レアル・マドリーの新エース、エデン・アザールの行動が波紋を広げている。
 
 今夏にチェルシーから1億ユーロ(約125億円)の移籍金で加入したベルギーの英雄。プレシーズンではウェイトオーバーを指摘されながらも徐々に調子を上げ、ラ・リーガの開幕に向けてポジティブなムードが漂っていた。
 
 しかし、アザールは開幕を目前に大腿部を傷めて戦線離脱を余儀なくされてしまう。診断の結果、復帰は早くても9月中旬。練習場では患部を刺激しない程度の別メニューをこなし、第1節からの3試合は当然、ベンチ外となっていた。
 
 そんななか、アザールはベルギー代表合宿への参加を決意したのだ。インターナショナル・ウイークでベルギーは9月6日にサンマリノと、同9日にスコットランドとEURO2020予選を戦う。マドリーの医療スタッフはクラブに残って治療に専念するよう説得を試みたが、アザールは代表チームへの合流を選択したという。
 
 このアクションに、驚きをもって苦言を呈したのがほかでもない、ジネディーヌ・ジダン監督だ。スペインのスポーツ専門誌『Don Balon』は「ジダンだけでなく主将であるセルヒオ・ラモスも不快感を露にしている。クラブの意向を受け入れず、彼は旅立とうとしているのだ」と記し、フランス人指揮官のコメントを紹介している。
 
「ルール上は、彼がベルギー代表に合流するのは問題ない行動だが、まだプレーできる状態ではないことを忘れてはいけない。マドリーにとってもベルギーにとっても、無理をするのは得策とは言えないのだ。選手に怪我は付き物で、得てして起こるもの。そのためにフィジオやドクターが細心の注意を払って、日々ケアを施している」
 
 やや遠回しな表現ながら、アザールに釘を刺した格好だ。現在代表チームで主将を務めているアザールだけに、その責任感からか、出場せずとも帯同はしたかったのかもしれない。万が一にもピッチに立つことはないと考えられるが……。

 
 EURO2020予選におけるベルギーは、4節を終えたグループIで4戦全勝。2位ロシアに3ポイント差を付けて首位を堅持している。もしアザールが出場するとすれば、アウェーで戦うスコットランドとの大一番となるか。その動向が注目される。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部